侠客☆吉宗くんは、修筆のためnoteの吉宗くんのマガジンに引っ越しました。

侠客吉宗くんは事情により下記のnoteへ引っ越しました

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なかなか再開せず、30話からつづきも修筆作業で読めずもうしわけありません。

もともと制作していたときと時代背景も違ってしまい、多少設定を変えて

これからはnoteでパワーアップして読みやすく公開していきます。

どうぞよろしくお願いいたします。

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目次にある本編続きは、noteの吉宗くんのマガジンで再度パワーアップして公開していきます。!

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2008年4月18日 (金)

第30話めぐみちゃんの願い

小屋の掃除を済ませた僕は、与太郎ヨーゼフを連れて多摩川の土手へと向かっていた

 

「こら、ヨーゼフそんなに引っ張るなっていうの、、、」

 

ヨーゼフは僕の言葉など聞く耳を持たないといった顔で、のっしのっしと我が物顔で歩いていた

 

ヨーゼフの隣には、川崎という言葉をきいて一瞬戸惑いの顔をみせたが、すぐに元の明るい笑顔にもどっためぐみちゃんがいた

 

「吉宗くん、すごいでしょこの子のパワー」

 

「本当、腕がちぎれそうだよ、、、、ははは」

 

僕は、ぶっといリードを両手で握りながら、めぐみちゃんに向かって苦笑いを浮かべた

 

 

 

「でも、考えてみると、この子のおかげで、こうして吉宗君と一緒に過ごせたんだね、」

 

「ははは、僕はあやうく命拾いしたけどね、、、、」

 

めぐみちゃんと目を合わせて、僕は照れ笑いを浮かべた

 

 

 

「ねえ、、、、吉宗くんって兄弟はいるの?」

 

めぐみちゃんは嬉しそうに尋ねてきた

 

「え、、、あ、姉貴がひとり、いい年してまだ独身だけど、、、」

 

「へえ、お姉さんがいるんだ、いいなー、私一人っ子だったから、兄弟って憧れだったんだ」

 

「うるさいばっかりだだったよ、早くご飯食べろとか、勉強しろとか、剣道部だって姉貴が無理やり入れたんだよ、僕の泣き虫が治るようにって、、」

 

「、お姉さんが?、へえ、、何だかすごく会ってみたいなー、」

 

「男勝りで、めぐみちゃんとは正反対だよ、、」

 

「私と正反対って、まだ吉宗くん、私のことよくわかってないくせに、、、」

 

 

 

「え?、、、、、」

 

 

 

めぐみちゃんの意味深な言葉に僕は一瞬歩くのを止めて彼女を見た

 

「でも、お姉さんの期待は裏切られちゃったみたいだね、、、、」

 

「裏切る、、、?」

 

「うん、だって吉宗君の泣き虫は、全然治ってないでしょ、、、、」

 

「えー、ひどいなー、何で僕が泣き虫なんだよー」

 

僕はしぶい顔でめぐみちゃんを見た

 

「何でって、昨日だってさ、、、、ふふ」

 

めぐみちゃんはそう言いながら、嬉しそうに、頬をそめながら僕に微笑んだ

 

「あ、、、!」

 

僕は昨日の縁日での号泣事件を思い出して、おもわず顔を真っ赤にした

 

 

 

それからしばらく、めぐみちゃんは楽しそうに僕のことをあれこれ訪ねてきた、僕も彼女と一緒に過ごせることが幸せで一生懸命そのといかけに答えていた

 

僕は幸せだった、、しかし、そんな幸せを無情に打ち切るように、僕とめぐみちゃんは、川原と駅への分かれ道にさしかかった

 

「あー、もうこんなところかー、」

 

めぐみちゃんは口をぷっとしながら、駅の方を指さした

 

「楽しかったのに、駅こっちだから、、、これでお別れだね、、、、」

 

「あ、、、、そうか、めぐみちゃん学校だもんね、、」

 

「放課後手伝いに行きたいんだけどね、今日は委員会があるからなー、、、、」

 

めぐみちゃんはそう言いながら、僕たちの横で寂しそうにめぐみちゃんを見ているヨーゼフの頭をなでた、

 

「ヨーゼフ、またね、お利口にするんだよ、、、、」

 

めぐみちゃんの言葉に、ヨーゼフはやっと、かまってもらえたという喜びから大きな尻尾をぶんぶん振って喜んでいた

 

 

 

「それじゃ、、、吉宗くん、またね、、、、」

 

「あ、うん、また、、」

 

めぐみちゃんは立ち上がると、駅の方に歩きだした、そして数歩歩いた所で何か思いだしたように振り返った、

 

 

 

「吉宗くん、、、、」

 

 

 

「え?」

 

 

 

めぐみちゃんは、心配そうな顔で僕をじっと見つめていた、、、、

 

 

 

「吉宗くん、、、、あ、、、あの、、、、」

 

「、、、、?何?どうしたの、、?」

 

 

 

「あ、、、あの、、、、、」

 

めぐみちゃんは、言いにくそうにもじもじしていたが、ふっと溜息をつくと、真剣に僕を見た

 

「あの、、今日の川崎の仕事だけど、、、、終わってから、銀二さん達にさそわれても、お風呂屋さんにだけは行かないでね、、、、」

 

Nayami  

 

「え?、、お風呂屋さん?」

 

 

 

僕は訳が分からずめぐみちゃんを見つめてキョトンとしていた、、

 

めぐみちゃんは恥ずかしそうに顔を真っ赤にしながら、話を続けた

 

「ま、前に銀二さんと鉄君たちが、嬉しそうに話してたの思いだして、、、、あ、あの川崎の仕事は後から、お風呂屋さんに行くのが楽しみだって、、、、」

 

「え?え????」

 

僕はまったく訳が分からず、目をまん丸にしながら、めぐみちゃんを見ていた

 

めぐみちゃんは真剣に見つめながら僕に再びうったえてきた

 

 

 

「川崎のお風呂屋さんには、行かないでね、、、」

 

 

 

「あ、、、うん、わかった、行かない、、、、」

 

 

 

「、、、、よかった、、、、それじゃ、また、、、、仕事、がんばってね、、、」

 

めぐみちゃんはそう言いながら、明るい顔で僕に手を振ると、恥ずかしそうに駅に向かって走って行った

 

 

 

「、、、、、、、????、、、」

 

僕は訳の分からない状態でボーッとしながら、彼女の後姿を見つめていた。

 

「、、、めぐみちゃんどうしたんだろう急に、何でお風呂に言っちゃダメなんだろう?」

 

僕は切実に訴える彼女の顔を思い出しながら首をひねっていた、

 

 

 

 

 

「まあ、いいか、、、、さあ、散歩の続き行くぞ、与太郎、、、」

 

僕はそう言いながら、ヨーゼフのリードを引っ張った、しかしヨーゼフは、さっきとは売ってかわった態度でその場から動こうとはしなかった

 

「おいこら、ヨーゼフ行くぞ、、、、」

 

僕は再びリードを強く引っ張ったが、奴はふてぶてしい顔で僕を見ながらじっとしていた

 

「お前、めぐみちゃんがいなくなったとたん急に態度変えやがったな、、、、、」

 

「来い!!ヨーゼフ!!」

 

僕は大きな声でそう言うと、ふたたび力任せにリードを引っ張った、するとヨーゼフは

 

「ワオン、、、、、、」

 

大きな声で吠えたあと、その巨体をむくっと起こした、

 

と、同時にヨーゼフは突然、僕を無視して全速力で多摩川に向かって走り出したのだ

 

「うわーーーー、何だ急にーーー!!」

 

僕は腕に巻きつけられていたリードを離すことも適わず、ヨーゼフに無理やり引っ張られながら、全力で走らされてしまった

 

 

 

どた、どた、どた、どた、どた、

 

「わーわー、コラーヨーゼフ、とまれーーーーーーとまれーーーーーー」

 

僕の必死のさけびなどまったく無視して、ヨーゼフは全力疾走を続けた

 

「あーーーとまれー、やめれー、あああああああああ」

 

そんな叫びも虚しく、そのまま僕はヨーゼフに拉致されてしまったのだった、、、。

 

続き
お引っ越しのご案内

 

イラストは近日アップします

 


Onegai2

 

 

 

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2008年4月 9日 (水)

第29話 吉宗君って素敵

まさかの恋敵、鬼瓦興業の愛犬ヨーゼフ、通称与太郎のおしっこ攻撃を受けた僕は、犬小屋のわきの水道で身体についたアンモニア臭を洗い流していた

そんな僕の姿を当事者与太郎は、知らん振りで寝転びながら、時折片目を開けてはふてぶてしい顔で眺めていた

「まったく、白々しい顔しやがって、」

僕はぬれたダボシャツをぬいで、頭から冷たい水をかぶりながら、ぶつぶつ呟いていた

 

「吉宗君、タオルと着がえもらってきたよー」

めぐみちゃんがそう言いながら、両手にバスタオルとまっさらなダボシャツをかかえて走りよって来てくれた

「あー、ありがとう、めぐみちゃん」

僕はぬれた髪の毛を手で払いながら彼女の方を振り返った

Hadakayosimune

 「あ、、!?」

めぐみちゃんは上半身裸の僕を見て、はずかしそうに頬を赤く染めながら、もっていたタオルをそっとさしだした。

「あ、、ご、ごめん」

僕はめぐみちゃんから慌ててタオルとダボシャツを受け取ると、大急ぎでぬれた頭と身体を拭いてシャツの袖に腕を通した。

 

「、よ、吉宗くんってもっと細いきゃしゃな身体だと思っていたら、た、たくましいんだね、、、、驚いた、、」

めぐみちゃんはそういいながら真っ赤な顔で僕を見た

「え、、、? あ、中学、高校って剣道部だったからかな、毎朝素振りだけは、欠かさずやってたんだ、、ははは」

僕はダボシャツのボタンをしめながらはずかしそうに笑った

「へえ、剣道部だったんだ、、、すごい」

「すごいって、万年補欠だから、全然すごくなんかないよ、、、で、でも、、」

「でも?」

「うん、でも一つだけ小さな自慢なんだけど、6年間一度も練習を休んだことないんだ、、、それだけが僕のポリシーっていうか誇りだったから、、、ははは」

僕はそういいながら、頭をポリポリかいてめぐみちゃんを見た、 

「一度も?、、、、すごい、すごい、それって大きな自慢だよ、、、」

めぐみちゃんはうれしそうに微笑みながら、手のひらにメモをかく素振りを見せた

「また一つ吉宗くんの、好いところ知っちゃった、、、、へへ」

めぐみちゃんはそう言いいながら、ペロッと可愛い舌をだしながら僕をみつめた、、、

Meguperor  

(か、、、かわいい、、、やっぱりめぐみちゃんは、かわいすぎる、、、)

 

僕は得意のお公家様の笑顔で彼女をぼーっと見つめていた

「や、やだー!また、その面白い顔、、、、吉宗君ってすぐふざけるんだから、、、」

めぐみちゃんは、笑いながら持っていたカバンで僕の顔面を思いっきりぶったたいた

バゴッ!!

鈍い音と共に僕の両鼻から、たらーっと鼻血がながれおちた

 

「あー!ご、ごめんなさい、、、、」

めぐみちゃんは慌ててポケットからティッシュを出すと、一生懸命僕の鼻血を拭いてくれた

愛するめぐみちゃんの愛の一撃、そう思うと不思議とまったく痛みは感じなかった、僕は両鼻にティッシュをつめた間抜けな顔で、頬を染めながらにんまり微笑んでいた、、、

 

そんな僕たちの幸せな光景を、クソ面白くない顔で眺めている奴がいた、そう、それは僕と同じようにめぐみちゃんに恋心を寄せているヨーゼフだった

わん!わん!わん!

与太郎ヨーゼフはさすがはテキヤ犬といったどすの聞いた声で、小屋の中から必死に吼えていた

「あー、そうそう、君の事を忘れてたねヨーゼフ」

めぐみちゃんはヨーゼフを小屋の外に連れ出すと、やさしく頭をなでてあげた

ヨーゼフはさっきまで僕を見てた時とはうって変わった人懐っこい表情でめぐみちゃんの横で幸せそうにお座りをしていた

「吉宗君、小屋の掃除があるんでしょ、、、この子はしばらく遊んでいてあげるから、すませちゃっていいよ」

「でも、めぐみちゃん学校は、」

「実はパパとちょっとあって、少し早く家をでちゃったから、、」

「パパとって、、、、もしかして僕のことで、、?」

めぐみちゃんは少し悲しい顔をしながらヨーゼフを撫でていた

 

「吉宗君は気にしないで、私とパパの問題だから、、、、、それより掃除掃除、手を休めてたら別の恐い人が来るんじゃない」

僕の頭に恐怖の孫の手を持った追島さんの姿が浮かんできた

「そうだ、、、いけない」

僕は慌ててヨーゼフの小屋の掃除にとりかかった

 

僕は一生懸命デッキブラシでヨーゼフの小屋をゴシゴシ磨いていた、そんな僕を見つめながら、めぐみちゃんはうれしそうに話しかけてきた

「吉宗君って、まっすぐで、どんなことにも一生懸命になる人なんだね、、、」

 

「え?どうして急に、、」

「うん、お掃除している姿を見ててそう思ったの、他の人はもっといい加減にやってるのに、吉宗君は隅々まですごい一生懸命だなーと思って、、ふふふ」

めぐみちゃんは、そういいながらニッコリ笑っていた

「なんだか、そう言われると、よろこんでいいのか、悪いのか分からないな、、、、」

僕は恥ずかしそうに頭をかいた

「喜んでいいと思うよ、私、そんな吉宗君のこと、とっても素敵だなーって思うもん、、」

 

「え、、、、、!!」

僕は目を輝かせてめぐみちゃんを見た

「あ、、、!?」

「よ、ヨーゼフ良い子だね、静かにしていて、、、」

めぐみちゃんは自分で言った言葉に急に照れて、顔を真っ赤にしながら、恥ずかしそうにヨーゼフの頭をなでた

 

(素敵、、、めぐみちゃんが、めぐみちゃんが、僕を素敵って、、、、本当の春がきたんだー!)

僕は幸せだった、幸せで幸せで、ルンルンになって、ハゲ虎のことなどすっかり忘れて、心はパタパタ空を飛びながら、犬小屋の掃除に勢を出していた

 

そんな僕を見つめながら、めぐみちゃんは嬉しそうに訪ねてきた 

「吉宗くん、今日はどこのお祭りに仕事に行くの?」

「今日?、確か今日は川崎のお祭りに行くって、銀二さんが言ってたけど、、」

 

「川崎!?」

 

めぐみちゃんは、川崎という言葉を耳にしたとたん、急に顔色を変えて黙りこんでしまった、、、、、

 

「、、、、?、ど、どうしたの、めぐみちゃん、、、、」

「、、、、、、、、、、」

「ねえ、どうしたの急に、めぐみちゃん、、、めぐみちゃん、、、」

「え、、、あ、ごめんなさい、、、、何でもないの、私の勝手な思いこみだから、、、」

「思い込み?」

僕はデッキブラシを握ったまま、めぐみちゃんの急な変化を見つめていた

「本当に何でもないんだから、ごめんね、、、へへへ」

めぐみちゃんはそういって笑いながらも、なぜか不思議な不安の影をのぞかせていた、、、

続き
第30話 めぐみちゃんの願いへ

イラストは近日アップします


Onegai2

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