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2008年2月12日 (火)

第12話 吉宗君とめぐみちゃん2

まさか、あそこで僕のピンコ立ちを、めぐみちゃんに目撃されてしまうなんて、、、、、

僕は節操のない自分のあそこを、恨めしい目でじっと見つめた後、テーブルの斜め向かいにすわって、楽しそうに社長の奥さんと話しをしている、めぐみちゃんの姿を、ちらっと見つめた

Megusyokuji

しかし、彼女のやさしいまなざしが僕の方に向くことはあれ以来無かった

(はー、無理もないよなー、あんな恥ずかしいものを、見られてしまったんだから、、、、)

僕はしゅんとしながら、もぐもぐご飯を食べていた。

「何じゃー、若人よ、そのめしの食い方は、男ならもっと豪快にガツガツくわんといかんぞー」

テーブルの上座にある立派な座イスに腰掛けた社長が、あいかわらず
1キロは先まで届きそうなな大声で、僕に声をかけてきた

「は、、はい」

僕は苦笑いをしながら、口を大きく開いてご飯をほおばった

「おお、そうじゃーそうじゃー、男はそうでなきゃいかんぞー、がははははー」

社長は、そういいながら目の前の大きなどんぶりに入った、およそ10本分はあると思われる刻んだネギとにんにくの山に、豪快に唐辛子をぶっかけると、これまた豪快に口に頬張りムシャムシャ食べていた

僕がその光景に唖然としていると、

「おー、これか若人、これはわしのパワーの源だー、うまいぞーお前も食うかー」

社長は部屋中に、ネギとにんにくの匂いをまき散らしながら、大声で僕にそのパワーの源を勧めてきた

「あ、、、いやすいません、さすがにそれは、、、、」

僕は冷汗をかきながら、必死に社長の勧めをことわった

 

『豪華食事付、社員寮完備』

僕は求人広告に書かれたその言葉にも、大きな魅力を感じ、この鬼瓦興業への就職を決意したのだが、その食事風景は想像とはまったくちがっていた。

広い和室に大きな木製座卓テーブルが、どっかと置かれており、その上座と思われる場所には、社長が、そしてその周りにたくさんの社員や、奥さんが囲んで座り、テーブルの上に置かれた沢山の大皿から、みんなおいしそうに、ご馳走をとっては、がつがつと食べていた

まるでそれは、僕が子供のころに見た昭和初期のドラマに出てくる、大家族の食事風景だった

小さな団地で兄弟は姉と二人、ひっそりと育ってきた僕にとって、この大家族風の食事は、初めての経験だった

はじめは少し戸惑いもあったが、みんなの笑い話を聞きながら食べているうちに、今日起こった嫌なことなど、すっかり忘れている自分に気がついた

 

(食事って、こんなに楽しいものだったのか、、、、)

僕はふっとそんなことを思いながら、大皿に手を伸ばし大きな玉子焼きを、豪快に口に頬張ったみた

(うまい、、、、)

僕は今までに、こんなに食事をおいしいと思って食べたことはなかった

と、その時、僕の様子を静かにお酒を飲みながら眺めていた社長が、うれしそうに僕に声をかけた

「どうじゃ、若人、ちまちま食うより、こうしてみんなで豪快に食った方が、数倍うまいだろう!」

「は、、、はい」

僕は、不思議と眼がしらを熱くさせながら、素直にそう答えていた

 

「お前も1日がんばって働いたんだ、遠慮はいらんから飯もスープも好きなだけオカワリして、たらふく食えよ、吉宗!」

 

その時の社長の言葉には、今までの豪快さとは打って変わった、やさしさがこもっていた、そして僕の名前を初めて吉宗と呼んでくれた社長の瞳の奥に、大きく包み込んでくれるような、不思議な暖かさが隠れていることに僕は気が付いた

そして気がついた時、そこには今日一日の精神的疲労から開放されたせいか、ポロポロ涙を流しながら、がつがつとご飯を頬張ってるという、不思議な姿の僕がいた

 

「おい、何だお前泣きながら飯食ってんのかー、お前って意外と単純で面白いやつなんだな、ははは」

銀二さんが僕をからかった、でも僕は高まる感動を抑えきれず、泣きながら一生懸命ご飯を豪快に食べ続けていた

そして僕は、元気に手にしていたどんぶりを、力強く前に差し出して

「おかわりーーーー!」

大きな声でそう叫んでいた。

 

が、ぼくは差し出されたどんぶりの先を見て、思わず固まってしまった

そう、その先には、めぐみちゃんの姿があったのだった

 

「あ、、、!」

 

僕は何も考えず勢いで差し出してしまったどんぶりを引っ込めることもできず、顔を真っ赤にしながら、しばらくの間、がちがちに固まっていた

 

「は、、はい、おかわり、、ですね、、、」

 

めぐみちゃんは、頬をそめながら、ぎこちなく返事を返すと、あわてて僕に差し出されたどんぶりに手を伸ばした

そんな姿を見ていた鉄が、またしてもこんな時に限って、早口に余計な声をかけてきた

 

「す、すげえー、さすがは兄貴だー!めぐみさんに対して、しょっぱなから、まるで女房みたいに、どんぶりを差し出すなんて、、、、」

 

鉄のそんな無神経な言葉に、僕の顔はさらに真っ赤になって、おでこからポーっと湯気がたってしまった

めぐみちゃんも、そのせいか、顔を赤く染めながら、さっとどんぶりを僕から受け取ると、無言で部屋の隅にあったジャーから、静かにご飯をよそい、素早く僕に手渡した

「は、はい、どうぞ、」

「あ、、、ありがとうございます、、、」

そんなぎこちない僕との会話のあと、めぐみちゃんは頬を赤くしながら何となくよそよそしく静かにご飯を食べていた

それ以来僕も恥ずかしさから彼女に目を向けることができず、静かにみんなの会話を聞きながら過ごしていた。

そして、そんな会話の中から、僕は、めぐみちゃんが鬼瓦興業の隣にすんでいて、小さな時から社長夫婦から家族のように可愛がられて過ごしていたことを知った

 

そして僕にとっての最大の疑問であった、なぜあの面接会場に彼女がいたのか、、、

 

それは何と、ただ単に、、めぐみちゃんが社長に頼まれて、面接の雰囲気づくりのために、手伝っていただけだと、僕は聞かされてしまったのだ、

(そえじゃ、結局僕はそんなパフォーマンスに乗って就職してしまったのか、、、、)

僕はショックのあまり、その後まったく食事の味が分からなくなってしまっていた。

 

それからどれくらいたったか、食事を終えためぐみちゃんの見送りをするために、僕は鬼瓦興業の玄関で、静かに社長の奥さんの後ろにたたずんでいた

「おばちゃん、ごちそうさまでしたー」

めぐみちゃんは明るく奥さんに挨拶をした

「ありがとうねー、こっちこそ食事の支度手伝ってもらっちゃって、助かったよー」

社長の奥さん言葉にめぐみちゃんは首を振りながら、しゅんとしている僕の方をちらっと見た

そして、ぽっと頬を染めながら、小さく手をふり、恥ずかしそうに僕に声をかけた、

「あの、、、これからお仕事、がんばってくださいね、」

「え?は、はい!」

僕のピンコ立ち目撃事件から、ずーっとよそよそしかっためぐみちゃんの突然のやさしい言葉に、僕の眼はふたたび、輝きを取り戻したのだった 

そしてめぐみちゃんは、別れぎわ再び僕にふりかえり 

「私、応援してます、、、、、吉宗くんの事、、、」 

そう言うと、恥ずかしそうに、鬼瓦興業の玄関を後にして隣の自宅へと走っていった

僕は彼女を見送った後、誰もいなくなった玄関で一人たたずんでいた、そして最後に僕に向けて放った彼女のやさしい言葉によって、面接の真相による落ち込みなどは、僕の頭からすっかり消えて無くなっていたのだ 

Magumifaight_2

 

「よ、、、吉宗君って♡♡♡めぐみちゃんが、、、応援してます、吉宗君って♡♡♡、、、、」

(春だ~、春が来た~!!)

僕の心は飛んでいた、両手をばたばたさせながら、空に向かって、羽ばたいていた!

「吉宗くんって、、、、応援してます、吉宗くんって、、、、」

僕は、目をキラキラ輝かせながら、気持悪いお公家様のような笑顔で、何度もそんな言葉を一人口ずさんでいたのだった。。。。

Okuge

続き
第13話恐怖の影へ

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コメント

ホント、すごく面白かったです~(^-^)
めぐみちゃんが、どんな素性なのか、少しずつわかってきましたね!
吉宗くんのお公家様のような顔のイラスト・・思わず吹き出してしまいました!!(笑)

投稿: みゅうー | 2008年2月14日 (木) 12時45分

みゅうーさん、こんばんわー^^

めぐみちゃんの氏素性だんだんばれてきてしましたか^^
社長の奥さんと外で出会った時の言葉に少しだけヒントを隠していますが気がついたかな^^

さてさてこれからもう一人この物語の中で重要なキャラが登場するのですが、そこから行くと
めぐちゃんの秘密がまた遠い先になってしまうし、
迷い道にいるところです^^

こういうときは、キャラに勝手に動いてもらうしかなさそうです^^

投稿: 光一郎 | 2008年2月14日 (木) 23時47分

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