第25話、愛のモーニングキッス
「吉宗君、お願いチューして、、、、」
僕の胸の中でバスタオル姿のめぐみちゃんが潤んだ瞳でささやいた
「め、、、、めぐみちゃん、、、そんないきなり、、、、ま、まだ早すぎるよ、、、」
「愛に早いも遅いも関係ない、吉宗君お願いチューして、、、、」
めぐみちゃんは、そういいながらバスタオルの中に隠れる豊かな胸を僕にすり寄せてきた、
「だめだって、、そんなセクシーなかっこで、近寄られたんじゃ、僕の理性が、、、、」
「お願い、、チューして、、、、」
「あ、、、、!」
僕の鼻からタラーっと一筋の鼻血が垂れ落ちた、、、
「ほ、、、本気なんだね、、、、それなら僕も男だ、、、、、めぐみちゃん、、、、」
僕は心臓をバクバクさせながらそっと目をとじると、彼女の愛に答えるように、口をたこのようにキューッと突き出した
めぐみちゃんは潤んだ瞳をそっととじると、つけていたハスタオルをはらっと床に落とし、静かにその可愛い唇を僕の唇にかぶせてきた、、、
ぶちゅーーーーー!
めぐみちゃんの唇はほんのり湿っていて、とても柔らかかった
僕は幸せだった、思いもよらぬテキヤ稼業への就職という悲劇から3日目の朝、僕は幸せの絶頂にいた、甘い口ずけを交わしているときの彼女の美しい顔が見たい、そう思った僕はそっと薄目を開けて見た
ところが何処をどう見てしまったのか、目の前の彼女の美しい顔には目も鼻も消えて無くなっていた
「あれ?」
不思議に思った僕は大きく目を見開いた
やはりそこには目も鼻も無く、ただ小さなピンクの唇だけがちょこんと存在している、まるで印のついた肌色のあんまんといった、不思議な姿のめぐみちゃんの顔があったのだった
「うわーーーーーーーーめ、めぐみちゃんーーー!?」
僕は両手でその肌色のあんまんと化しためぐみちゃんをつかむと、変わり果てた彼女に向かって必死に叫んだ
「めぐみちゃんー!!めぐみちゃんー、どうしたんだー、めぐみちゃん!!」
僕の悲痛な叫びに応えるかのように肌色のあんまんの中の彼女のピンクの唇は一瞬、きゅっと広がり、僕に対して不思議な声を発してきた
ぶおぶうぅぅぉぉ!!
そんな彼女の奇妙な声と共に僕の顔に生暖かい悪臭が襲い掛かってきた
「ぐおあーーーー何ダー!!」
僕は慌てて彼女の顔から自分の顔を遠ざけた
「、、、、、ん!?」
僕は呆然としながら、目の前のあんまんと化した彼女を見つめた、するとそのあんまんの顔は見る見るうちにその形を代え始めていた
「え?なに?なんだーーーーー!?」
そして気が付くと、そこには、巨大なむき出しのお尻が、小さなピンクの穴を覗かせて僕の前に存在していたのだった
「わー!?めぐみちゃんが、めぐみちゃんが、お尻にー、わーわー!!」
僕は泣きながらお尻に変えられてしまっためぐみちゃんの顔をつかんで絶叫した
「めぐみちゃーん、めぐみちゃーーーん、何でこんな醜い姿にーーー」
「、、、、な、、、、何が醜い姿だ、、、、、、」
「え、、、?」
突然僕の耳に聞き覚えのある声が入ってきた、、
僕は、はっと我に返って、自分が叫びながら握り締めているお尻の先を見た
「、、!?」
なんとそこには、僕にすっぽんぽんのお尻を握られて、寝ぼけながらも恥ずかしそうに、こっちを見ているゴリラ男追島さんの姿があったのだった
「人のケツ握り締めて、何やってんだつうんだ、この野郎、、、、、、、」
「う、、、うわあーーーーー!、何でめぐみちゃんが追島さんにーーーーー!」
「何を訳の分からんこと抜かしてやがるんだーこのタコー!!」
追島さんの強烈なケリが僕の顔面にヒットした、僕は壁際までぶっ飛んで、そこで始めて周りの状況に気が付いた、
そこはなんと鬼瓦興業の寮の中だった、そして僕がめぐみちゃんの顔と思って握り締めていたものは、半ケツを出して寝ていた寮長追島さんの巨大なお尻だったのだ
「この野郎、何考えてやがるんだ、朝っぱらから人のケツつかんで大声で訳の分からんこと叫びやがって」
追島さんは恥ずかしそうにパンツをずりあげながら僕を怒鳴りつけた
「お、、、追島さん?、、、、それじゃ、、今のは夢、、、、夢だったのか、、、」
「よ、、、良かった、、、それじゃめぐみちゃんがお尻に変わってしまったんじゃなかったんですね、、、」
僕はじっとりかいた脂汗をぬぐいながら、一人ホッとした笑顔でつぶやいた、
しかし、だんだん目が覚めていくにつれて、僕の記憶の中で、めぐみちゃんのしっとり潤った、あのやわらかい唇の感触がよみがえり始めてきた、、、、
(、、、、、あれ、それじゃ、!?、、、、、)
僕は無言で口びるを押さえながら、目の前に立っている追島さんのお尻を見つめた
僕の頭の中にむき出しになった追島さんの巨大なお尻とその真ん中にあった小さなピンクの唇のような物体がよみがえってきた、、、
「そ、それじゃ、あれは、、、、、、」
僕の額に数本の青筋が、たらーっと姿をあらわした、
「あれは、、、あれは、、、めぐみちゃんじゃなくて、あれは、、、」
僕は自分の唇を押さえたまま、ショックのあまりその場に固まってしまっていた
追島さんはズボンを履きながらそんな僕の顔をじろじろ不思議そうに首をかしげて眺めていた
「な、、何だお前、人のケツじろじろ見やがって、、、、」
「あ!?、、、い、、、いや、、あの、べ、別に、、、」
僕はこみ上げてくる吐き気を抑えながら、慌てて首を横にぶるぶると振った、追島さんはそんな僕の様子を見て、まるでやばいものでも見るように眺めていたが、ふっと思い出したように時計を見た
「おっとやべえ、、、こんな時間か、、、」
そういうとさっと、紫のダボシャツをその筋骨隆々の身体にまといながら僕に怒鳴った
「こらー、新入り、何時までボーっとしてんだ、さっさと起きて仕事だ仕事ー、」
「あ、、、ハイ」
僕は、そう叫ぶと慌てて自分と追島さんの布団をたたんで、タンスの中に押し込んだ、そしてパジャマからユニフォームのダボシャツに着替えると、慌てて洗面所に走った
こうして僕のテキヤ稼業就職三日目のスタートは、追島さんのお尻への熱い接吻で幕を明けてしまった
一年の系は元旦にあり、一日の始まりはさわやかな朝にあり、、、、そんなさわやかな朝とは、まるでかけ離れた一日の幕開け、それはやはり僕にとって波乱万丈の幕開けを意味する不吉なはじまりだった。。。。
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