第32話 爆裂ぷるんぷるん娘
テキヤ犬ヨーゼフとの奇妙なマラソン対決を引き分けた僕は、町内会の皆さんの歓喜の拍手に送られながら、多摩川を後にした、
「やばいなーー、これから仕事だって言うのに、こんな時間になっちゃったよ、ヨーゼフ」
僕はそう言いながら慌てて走ろうとした、しかし疲労から足がもつれて、思わずこけてしまった
そんな僕を見かねたのか、さっきまであれほど言うことを聞いてくれなかったヨーゼフが自分の背中に目を向けながら、
「わん!」
僕に向かってさすがはテキヤ犬といった、ドスの利いた声で吠えた
「え?、、、、」
「ワン、ワン!」
ヨーゼフは再びそう吼えながら、自分の背中に首を向けながら僕を見た
「ヨーゼフ、お前、もしかして僕に背中にのれって言ってくれてるのか?」
僕の言葉にヨーゼフはうれしそうにうなずいた、、、
「めぐみちゃんが、賢い子だっていってたけれど、お前って本当に賢かったんだな、、、」
ヨーゼフはうれしそうに背中を僕に向けた
「それじゃ、遠慮なく乗らせてもらうよ、、ヨーゼフ、」
僕はヨーゼフの背中にまたがった、と同時に彼は勢い良く走り出した
「わーちょっと、そんな急に、、、落ちる、落ちる、、」
僕は必死にヨーゼフの太いリードを握りしめると、彼の大きなからだにしがみついた、そんな僕を気にも止めずにヨーゼフは、颯爽と鬼瓦興業への道のりを走り続けた
はじめは必死になって背中にへばりついていた僕も、しばらくたつとその乗り心地のよさになれはじめ、いつしか気持ちのいい風を感じ始めていた、、
(さすがは、大型犬だな、、、あれだけ走ってへばっていたのに、もうこんなに回復してるんだから、、、)
僕はそんなことを考えながら、ヨーゼフのリードを手綱のように扱いながら、何時しかカウボーイ気分を楽しみはじめていた
「行けー、ゴーゴー、走れーヨーゼーフ!!」
僕の叫びに答えるようにヨーゼフは軽快なリズムで走り続けた、そして僕達は会社へ向かう最後の十字路にさしかかった、とその時だった、、、
僕達が曲がろうとした路地から、原付にまたがった一人の女性が、急に飛び出してきたのだ
「うわ、、、危ない!!」
「ぐわお!?」
僕とヨーゼフは危うくこけそうになリながら急停止した、と同時に、僕達の目にすさまじい光景が飛び込んできた!
春の暖かさのせいか、原付の女性は小さめのTシャツの下に、巨大なスーパーボインをぷるんぷるんと弾ませたうえに、超くびれたウェストを、どうですかー!みなさんどうですかーこれー!といわんばかりに露出したへそ出しルックだった、
おまけに反則すれすれの超短いホットパンツ姿で、僕達の前を通り過ぎると駅に向かって、再び胸をぷるんぷるん揺らしながら颯爽と走り去っていったのだ
「、、、、、、す、すごい、、」
僕とヨーゼフは十字路で立ち止まったまま、その爆裂ボディーの原付女性の後ろ姿を目で追いかけていた、、、
「春だな、、、、ははは、、、、さあ、帰ろうかヨーゼフ、、」
僕は鼻の下をでれーっと伸ばしながらヨーゼフに話しかけた、しかしヨーゼフはまったく僕の言葉など聞こえないのか、黙って爆裂原付レディーを見つめ続けていた
「お、、おいヨーゼフ、、、ヨーゼ、、、!?」
気が付くとヨーゼフは目をぎらぎら輝かせ、鼻息も荒く興奮しまくっていた、
「え!?」
「ぐわっ!ぐわ、ワンワンワン!!」
突如ヨーゼフはおきな声で吼えると、僕を乗せたまま爆乳原付レディーの後をおって走り出した
「わーー!こらー、そっちは違うっていうのーーー!」
僕は必死になってヨーゼフの上でリードを引っ張ったが、怪力セントバーナードの暴走を止めることなどできなかった、
「ウワン、ワン、ワン、ワン」
「わー、コラー止まれバカー、止まれーーーーー!!」
「このエロ犬ーーー止まれっていってるだろーがーー!」
僕の制止など気にもとめずエロ犬ヨーゼフはひたすら走り続けた、そしてついに僕を乗せたヨーゼフは爆乳原付レディーの隣まで追いついてしまった
「ワン、ワンワンワン」
ヨーゼフはどうだー俺を見ろーと言わんばかりに、その爆乳にむかって吼えながら彼女の横を追走し続けた、
「きゃーーー!なによあんた達!?」
爆乳レディーは突然現れた、セントバーナードとその上にまたがった僕に驚いて、
「助けてーー襲われるーーーーー」
そう叫ぶとアクセルを全快ににして逃げるようにカーブを曲がった
「ち、 ちがうーーーー!!」
「おい、止まれーーー、止まれってのーーー!!」
僕は必死にリードを握りながら再びヨーゼフに叫んだ、しかし興奮したエロ犬は彼女を追いかけて猛スピードでコーナーに進入した、
「うわーーーー!」
あまりの勢いに僕のからだは強烈な遠心力でヨーゼフの背中から振り落とされてしまった
グシャーーー!!
激しい音と共に僕のからだは地面に叩き付けられた、が、、そこで僕の災難は終わってはいなかった、、、
なんと僕の右腕にはがっちりとヨーゼフと僕をつなぐ、ぶっといリードが絡み合っていたのだった、僕は絡まったリードをとくことも適わず、そのまま無惨な姿で爆走するヨーゼフに引きずられながら多摩の街中をまるで昔見た西部劇のリンチのように引きずりまわされてしまったのだった、、、、
それからどれくらい時間がたったことか、鬼瓦興業の門の前には、爆乳原付レディーと、エロ犬ヨーゼフに市中引き回しの刑に合い、見るも無残なぼろぼろの僕と、さんざんぷるんぷるんの爆乳を追い回した結果、見事にふられて、たそがれているヨーゼフの姿があった、、、
「なんて犬だこいつは、、賢いどころか、ただのエロ犬じゃないか、、、」
僕はそうつぶやきながら、おそるおそる鬼瓦興業の門をくぐった、
気が付くとあたりはしーんと静まり返っていた、
「すいませーん、今戻りましたーーー」
僕はそう叫びながら倉庫の前にみんなが集まっていないかと近づいていった
しかし倉庫の周りはすでに今まで仕事の準備をしていた気配はあるものの、銀二さんも鉄も誰もいなかった
「やばい、みんな仕事に行っちゃったのかな、、、、」
僕は追島さんの孫の手におびえながら、そおっとヨーゼフを小屋に入れると、となりにある倉庫の扉を軽く開けて、まさかと思いながらもそっと中を覗き込んだ、、、
「あ、あのーー、お、おそくなっちゃって、すいませーん、、誰かいますかーー、」
僕は、恐る恐る倉庫の中で声を出した、すると僕の声に驚いたのか、倉庫の奥で巨大な影が動く気配を感じた
「え!?」
僕は慌てて倉庫から顔を出した
「何だ今のは、、も、もしかして、、泥棒?!」
そう思った僕は、勇気を振り絞って倉庫の扉をばっと大きく開け放つと、中に向かって叫んだ
「だ、、誰だーーーー!!」
突然の大声に影の主は驚いて、僕を睨みすえてきた
「あー!?あ、あなたは、、、、」
なんと影の正体は、鬼瓦興業の鬼軍曹、追島さんだったのだ
「す、すいません、、、あ、遅くなってしまって、、、」
「、、、え、、、あっ!?」
僕は大声で誤りながら、追島さんの顔を見てはっとした
なんと追島さんは携帯電話を耳に当てながら、その目に大粒の涙をいっぱいにためて泣いていたのだ、、、、、、
「て、てめえ、何、急に空けやがるんだーー!!」
追島さんは泣き顔を見られた恥ずかしさから、僕を怒鳴りながら、腰に挿していた孫の手を投げつけてきた
「す、、すいません!」
僕は慌てて倉庫の扉から遠ざかると、少し離れたところで、そっと倉庫に振り返った
(追島さんが、泣いていた、、、)
僕はあまりの驚きに、体中の痛さも忘れ、ただ、倉庫をじっと見つめたたずんでいた、、、、
爆乳エロエロイラストは近日更新します^^
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コメント
こんばんは~
ヨーゼフ君も爆乳レディーがお好きなんですね(笑)
トップのイラストが変わってましたね。
イラストが出来るまでを拝見しましたよ~
青であたりをつける?消しゴムで消せるものですよね?
次にデッサンで使う鉛筆は柔らかいデッサン用の鉛筆ですか?
Gペンはインクですか?
イラストレーターって、面白そうですね。
背景が透明にできるから別のイラストに重ねることが出来るんですね。スゴイ!
色のグラデーションもステキです。
投稿: 楽楽 | 2008年4月25日 (金) 22時26分
楽楽さんこんばんわー^^
はじめはそのまま帰宅して、追島さんの涙、、だったつもりが、ヨーゼフのやつがやらかしてくれました

自分の場合、昔出版社に持ち込むために書いていたときもハプニングに的に発生してしまったエピソードが追加されることが多くて、こまったものです
とかいって全然こまってないのですが^^
青鉛筆ですが、特殊なもので消しゴムで消えるんですよー、大きめの文具屋さんに行くと売っています
漫画原稿の場合、青は印刷に映らないということで、プロの方は結構使ってます
青のあたりに直接ペンを入れてしまうこともありますが、デッサンはシャーペンです
最近出たゲルでぐにゃっとした持つ所で、振ると芯が出るやつです、
インクはパイロットの証券用インクですが、おろしたては薄くてだめで、古くなって色が濃くなったものに時々新しいインクを補充して調整しています^^
イラストレータ、面白いけれど、けっこう首に負担がかかりますので、要注意です
さてさて次回は人間離れしたゴリラ追島さんも人間だったんだと分かるお話しです
月曜には出せると思いますのでご期待下さいね^^
またそのうち出演もおねがいしますよーん
投稿: 光一郎 | 2008年4月26日 (土) 00時42分
はじめまして
ランキングでこちらを知って、やってきました。
まだ序盤であるとはいえ面白いですねぇ。
さすが、ちばてつや先生に絶賛された漫画です。
これからの展開楽しみにしています。
投稿: 四番サード掛布 | 2008年4月27日 (日) 04時56分
4番サード掛布さん



はじめましてー&ありがとうございます
面白いといっていただけると、めきめき書くぞーという力が湧いてきます^^本当にありがとうございます
ちばてつや先生に褒めていただけた時の吉宗くんは浅草の不良少年で、はちゃめちゃに動き回るキャラでしたが、暖かい漫画で好きだと、憧れだったちば先生から言われた時は、うれしくてうれしくて心の中でガッツポーズを続けていました
その時おっしゃっていただいた
「君の漫画には暖かさがあるから、それを絶対に忘れないように、絶対に君は漫画をやめてはだめだ!」
その言葉を心の中で忘れずに、これからも続けていきますので、また遊びにいらして下さいね
4番サード掛布さんのような方にも、見守っていただけて、新しい吉宗くんは幸せものです^^
これからもっとおもしろく、時にはじーんとなったりする展開、楽しみにしていて下さいね
投稿: 光一郎 | 2008年4月27日 (日) 09時00分