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2008年9月25日 (木)

第60話 女衒の栄二(ぜげんのえいじ)

(めぐみちゃんが、、、、あの心やさしい、めぐみちゃんが、、、、、)

僕は信じられない姿を見てしまったショックから、額に青筋をたらしながらキョロキョロと彼女のことを見ていた、、、

しかし、あの時の鬼のようなめぐみちゃんの姿は見られず、いつもの可愛い彼女がそこには微笑んでいるだけだった、、

 

「ありがとうございましたーーー」

めぐみちゃんは、ちょっかいを出して来た男達にニッコリ笑顔で手をふると、不意に僕のほうに顔を向けた、、、

「、、、、、、うぐ!?」

僕はなぜか慌てて、めぐみちゃんから目をそらすと、一生懸命たこ焼きにソースを塗りたくった、、、

「吉宗くん、、、、」

ぬりぬり、、ぬりぬり、、、、

「ねえ、、、、吉宗くんってば、、、、」

「、、、、、、、、」

ぬりぬり、、ぬりぬり、、、、、

めぐみちゃんの声を耳にしながらも、動揺から返事を返すことが出来ずひたすらソースをぬる僕に彼女が、、、

「吉宗君、、、、」

「それ、たこ焼きじゃないよ、、、、」

「え?、、、、あーーーーーーーーーー!?」

気がつくと僕は、三寸の入り口に飾られていた、恵比寿様の置物の頭にせっせとソースを塗りたくっていたのだった、、、、

Ebisusan  

「あー、バカー、それは俺の大事な、商売繁盛の守り神なんだぞーーー!!」 

銀二さんも、慌ててソースだらけの恵比寿様に向かって絶叫した、、

「あーーー、す、すいません!、、銀二さん、、、」

「この、バカー!すいませんじゃねーぞ、今日儲からなかったらお前のせいだからな!あー、すんません、恵比寿さん、、、すいませーーん、、、」

銀二さんは恵比寿さんを大事に抱えると、一生懸命お詫びをしながら、バケツの水でソースを洗い落としていた、、、、

 

「おかしい、、、吉宗くんったら、、、、、、、」

「あー、そうか!、、、」

めぐみちゃんは、急にはっとした顔で僕を見た、、  

「吉宗君、、さっきの私のこと見て、ビックリしたんでしょー!、、、」

「あ、、いや、、、、、」

「やだーーー、あれは演技だよ、演技、、、」

「演技?、、、」

「うん、、、、鬼瓦のおばちゃんに教わった、いやなお客さん対策用の演技、、、」 

「、、、、本当?、、、、」

「もうー、本当に決まってるでしょー、、、ふふふ、、、、」 

「なんらーー、演技らったのらーーーー、ははは、、、そうらったのら、、、、」 

僕はめぐみちゃんの言葉にほっとした喜びと安心から、目元を潤ませながらへらへら笑いくずれてしまった、、、、

「おかしいー、、、吉宗くんったらうるうるしちゃって、、、本当にかーわいい、heart04、」

めぐみちゃんは僕の腕をつんと突っつくと、可愛く小さなウィンクをした

「、、か、、可愛いだなんて、、、だはははは~、、、、」

僕はでれーっとだらしな~い顔で、めぐみちゃんを見つめ微笑んだ、、、

 

「すいませーん、、、あのー、金魚すくい一回いいですか?、、」

「あ、はい、、、ごめんなさーい、今行きますね、、、」

めぐみちゃんは水槽の前で彼女を呼んでいる親子に気づくと、あわてて持ち場へ戻っていった、、、、 

 

僕はやさしい笑顔で小さな子供にポイを手渡すめぐみちゃんを見つめた後、銀二さんに、、、 

「銀二さん、、めぐみちゃん、さっきの演技だったれすら、、、だはははー、、、」

「何が、だははーだ、、、バカ、、、、」

銀二さんは一生懸命に磨きなおした恵比寿さんを、もとの三寸のすみに置くと、僕を見た、、、

 

「なあ、、、、吉宗、、」

「はい?」 

「お前にはあれが演技に見えたのか?、、、、」

  

「え!?」

 

「さっきのめぐみちゃん、、、あれが演技に見えたのかっての、、、、」

「、、な、、何を言ってるんですか?、、、だってめぐみちゃんがさっき演技だって、、、」

「さあ、、そいつはどうかな、、ぎーしっしっしっしっしっし、、」

そう言っていやらしーく笑った

 

「え、、、あ?、、銀二さん、ねえ、銀二さん、ちょっと、、」

「さあ、たこ焼き作ろーうっと、、、」

銀二さんは意味深ないやらしいー笑顔を浮かべたまま、得意の二刀流でたこ焼きを返し始めた、、、

「銀二さん、ねえ、、銀二さん、、、」

 

(いったい演技だったのか?それともあの怖いめぐみちゃんも、本当のめぐみちゃん?どっちなんだろう、、、)

僕は、となりのめぐみちゃんと、銀二さんを交互に見つめなが、必死にうろたえていた、、

「ほら、そんなことより、お前のおかげでバケツの水がこんなになっちまったんだ、向こうの水道行って、汲み直してこいよ、、ほれ急いで、、」

銀二さんは、そう言ってソースまみれになったバケツの水を指さした、、

「あ、、はい、、」

僕はしぶしぶ、バケツを持つと、横目でめぐみちゃんを見たあと、急ぎ水道に向かって走り去って行った、、

 

「ちょっと、刺激が強すぎたかな?、、、吉宗のやつには、、ははは、、」

銀二さんは走り去る僕を見ながら笑っていたが、

「さあ、仕事仕事、、、」

そう言うと次々とタコ焼きをひっくり返しはじめた、、、

 

そんな銀二さんの前に突然、角ガリに大きな白い顔、ど派手な花柄のワイシャツに白いラッパのパンツをはき、上品に口髭をはやした中年男が近づいてきた、、

中年男は白い顔の中に可愛くぽつん、ぽつんと配置された小さな目でにんまり微笑むと

「ぎーんちゃん、、、、」

うれしそうに声をかけた、、、 

「ん?、、、、」

「久しぶりねー、銀ちゃん、、相変わらず色男だこと、、ほほほほほ、、、、、」

白い顔のおじさんはそう言いながら小さな目をさらに小さくさせ、ひげ面のおちょぼぐちで気色の悪い奇声のような笑い声をあげた、、

Eijisan_2 

銀二さんは、目を見開くと、

「あーー!なんだー栄ちゃん!、、女衒の栄ちゃんじゃんかー、、、、」

うれしそうに笑った、、 

「あらやだー、女衒はやめてよ、、女衒は、、、、」 

「やめてって言ったって、しょうがねーじゃんか、女衒なんだから、、、、」

栄ちゃんと呼ばれるおじさんは恥ずかしそうに、、、

「相変わらず口が悪いわね、、銀ちゃんったら、、ほほほほほほ、、、、、」

そういってまた甲高い奇声を発した、、、

銀二さんはそんな奇声に眉をしかめたあと、 

「どうよ、最近、商売の方は儲かってんかい、栄ちゃん、、、、」

「まあ、ぼちぼちね、、、ほほほほ、、、」

「それよりさ、銀ちゃんあたしこの間、彼とわかれちゃってさ、、、もうさみしくて、さみしくて、、、、」

「彼って、あの男前のお兄ちゃんか?、、、、」

銀二さんの言葉に栄ちゃんというおじさんは、悔しそうにハンカチをかみしめると、

「お小遣いだって、いーっぱいあげてたのよ、、なのに彼ったらほかに男作って、駆け落ちしたのよー、ひどいでしょー銀ちゃん、、、、」

それは不気味な顔で泣き始めた、、、

 

銀二さんはそんな角ガリの奇妙なおじさんをじーっと見つめながら、、

「これは逃げたくなるわな、、、、ははは、、」

冷めた顔で笑った

 

   

銀二さんと栄ちゃんが、楽しそうに話していたその時、運が良いのか悪いのか、バケツを抱えた僕が、、、

「銀二さん、早くさっきの続きお願いしますーーー!」

そう言いながら戻ってきてしまったのだった、、、

 

「おう早かったなー、吉宗、、、」

「だって、、さっきの話の続き、まだ聞かせてもらってないんですよ、めぐみちゃん演技かどうかって、、、」

そう言いながら僕は、ハッと僕に向かって発射されてくる、不気味なレーザービームを肌で感じ取った、、、

  

「、、、な、、なんだ、、!?、、、」

 

僕は恐る恐る、そのレーザーが発射されてくる方角を見て、思わず息を詰まらせた、、

そこには女衒の栄ちゃん、そう、角ガリのおじさんが、小さな目をギラギラ光らせながら、僕を見て立っていたのだった、

 

「銀ちゃん、、、だ、、誰、、この子、、、」

栄ちゃんは小さな目を血走らせながら銀二さんに訪ねた、、、、

 

「ん?、、、、ああ、こいつはうちのニューフェイスで吉宗ってんだ、、、」

 

「ニューフェイスの吉宗ちゃん?、、、、」

 

「そうだ、吉宗、、紹介するよ、、女衒の栄ちゃん、、、、このあたりじゃ昔から有名な女衒のおじさん、、」

「ぜげん?、、、、」

僕はそのおじさんから発せられるレーザービームをかわしながら、銀二さんに訪ねた、、

「この辺の風俗店に女の子を売り飛ばす商売だ、、ははは、、、」

「えーー!?売り飛ばすって、、、」

 

「ちょっと、銀ちゃん、、、ひどいこと言わないでちょーだい、、、」

栄ちゃんは、そう言いながら恥ずかしそうに僕をみて小さな目で笑うと、、、 

「売り飛ばすなんて嘘よ、嘘、、、あっせんしたり、女の子たちにお金を貸したりして、手数料をもらってるだけなのよ、、、ほほほほほほ、、、、、」

奇妙な笑い声をあげた、、、

 

「は、、はあ、、あっ旋ですか、、、、」

「そう、、わかってくれたかしら、、いい子ねー、吉宗ちゃんったら、、、」

女衒の栄ちゃんはそう言うと、再び小さな目からレーザービームを発射させてきた、、、

「、、、、、うぐ!」

僕は持っていたバケツでレーザービームをかわしながら、後ずさりした、、、

 

「そうか、、、吉宗ちゃんっていうんだ、、、、そうか、そうか、、ヨッチーちゃんね、、、」

女衒の栄ちゃんはそう言いながら、僕を見つめると、突如小さな口をぐわーっとあけ、そこから巨大なオロチのようなべろを出して、べろりーー!っと舌舐めずりをした、、 

「ひーーーーー、!!、、」

僕はまるで太古の妖怪のようなその姿に思わず震え上がってしまった、、、

これが僕と栄ちゃん、、風俗業界では泣く子も黙るどころかもっと泣いちゃうという、女衒の栄次 との初めての出会いだったのだった、、、、

続き
第61話 やさしい女衒へ

イラストは近日更新しますcoldsweats01

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第一章 侠客鬼瓦興業」カテゴリの記事

コメント

こんばんは。

きょうは書き込み出来るみたい。^^;

めぐみちゃんにも別の一面があったのですね!^^
さすが、刑事の娘!かな?
もしも、吉宗君と結婚したら、吉宗君は尻に敷かれそうですね^^

ニューキャラが登場しましたね!
女衒ですか?レーザービームで狙い撃ちじゃないですかあ~?
吉宗君危うし!!!オモロー

投稿: 楽楽 | 2008年9月26日 (金) 22時18分

楽楽さん

めぐみちゃんの新たな一面、本当に演技かどうか、書いてる私にもわからないんです^^
でも、普段はやさしいけれど、怒らせたらこわーい、めぐちゃんにはそんな一面がありそうですね^^

女衒の栄ちゃん、これからどんな動きをしてくれるか、想像も出来ませんが、吉宗くんにぞっこんは確かみたいですね

めぐちゃんのライバル?ですねhappy01

投稿: 光一郎 | 2008年9月29日 (月) 09時08分

かなり出遅れ(^-^;
先日、かなりの酔っぱらいで読み逃げしてしまいましたcoldsweats01
イラスト入りでもっかい読み直しましたup

女衒の栄二さん、またまた強烈なキャラ登場ですね~note
保育園のヤツ達も含め、これからどぅなって行くのか…楽しみですnote

めぐみちゃんheart01も、演技だよってハッキリ言うあたり、やるやんwink

投稿: けんさぁ | 2008年9月29日 (月) 11時05分

けんささん
女衒の栄二、今後の物語内で活躍してくれそうです
なかなか強烈なおじさんでしょsmile
実は顔のモデル、私のいとこなのです
この小説を読んでないので平気ですが、ばれたら怒られそうcoldsweats02

今後の展開どうなっていくことか、楽しみにしていてくださいね、、、といいつつ
めぐちゃんの正体をふくめ、私にも先が見えませんcoldsweats01

投稿: 光一郎 | 2008年9月29日 (月) 12時54分

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