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2008年10月 1日 (水)

第61話 やさしい女衒

女衒の栄二、川崎でも有名なこのおじさんに出会うまで、僕は女衒(ぜげん)という闇の職業があることなど、まったく知る由も無かった、、、

「吉宗ちゃんか、、、、ヨッチーちゃんね、、、、、、、、」

女衒の栄ちゃんは、嬉しそうに僕のことを見つめていた、、、、

僕はまるで、大蛇に睨まれたカエル、じっと脂汗を流しながらその場に立ち尽くしていた、、、

「かわいいわーーーー、ねえ、銀ちゃん、、、ヨッチーちゃん、、本当に可愛いわねー、、」

再び、べろりと舌なめずりすると、銀二さんに話しかけた

 

「あららーー、栄ちゃんの気に入ったの、こいつの事、、、、」

「気に入るどころか、すっごーい、極上よ、極上、、、」 

(ご、、極上!?、、、、)

「何ていうのかなー、整った顔立ちのなかに美を感じるじゃない、、、それに目、、目がいいわよー、ヨッチーちゃんは、、、」

女衒の栄ちゃんはそう言いながら、更に一歩近づくと、

クンクン、、クンクン、、、、

まるで獣のように僕のにおいをかぎ始めた、

(うあ、、、、ちょっと、、、、)

「うん、、いいわ、、フェロモンまで極上級だわー、」 

(ふぇ、、フェロモン!?、、)

 Eiji2

「ねえ、銀ちゃん、このヨッチーちゃん、スカウトしてもよろしいかしら、、」

「スカウト?、、、、別にかまわねーけど、、、」

「、、!?、、、、」

銀二さんの無責任な一言で、栄ちゃんは嬉しそうに僕に近寄ると、

「ねえ、ヨッチーちゃん、、私といっしょにお仕事しない、ヨッチーちゃんならお給料もはずむわよー、、ほほほほほ、、」

「し、、仕事って、、、あの、、、、」

「栄ちゃんの仕事っていったら女衒に決まってんだろ、、、、さっき言ったじゃねーか、風俗にお姉ちゃん達を売り飛ばす仕事だって、ははは」 

「銀ちゃん、、、本当に怒るわよ、、、売りとばすだなんて、人聞き悪いじゃない、もう、、、、」 

女衒の栄ちゃんは、顔を真っ赤にしながら笑っていた、、

僕はそんな銀二さんと女衒の栄二の会話を聞きながら、昨夜ハメリカンナイトで見たマライアさんの悲しい涙を思い出してしまった、、、、

(もしかして、マライアさんもこんな人に騙されて、あの店で働くことに、、、、)

気がつくと僕は、自分でも信じられないような、恐い顔にかわって、楽しそうに笑う女衒の栄二を見つめていた、、、、

 

「もう、、ヨッチーちゃん、、、銀ちゃんの言ったこと鵜呑みにしちゃだめよー、私がやってるのは斡旋なんだか、、、、?」

女衒の栄二はそう言いながら僕を見て、ハッと言葉を止めた、、、

「あら、、、、よっちーちゃん、どうなさったの?急に恐い顔なさって、、、、」

 

「僕は、よっちーちゃんじゃありません、、、一条吉宗です!!」

 

「え、、、、、、!!、あら、、、ヨッチーちゃんって呼び名が気に入らなかったのかしら?、、」

「そんなんじゃありません、、、」

「それじゃ、、、、」

「あなたのような人が許せないんです、、!!」

僕は無意識のうちに、そんなことを言ってしまったのだった、、、

 

「あら、、、、!」

栄二さんは一言そういうと、黙って銀二さんを見た、、、、

銀二さんもキョトンとした顔で僕を見ていた、、

「、、、、言うわね、ヨッチーちゃん、、、私の何処が許せないのかしら?、、、、」

女衒の栄二は、今までとはガラッと変わった恐い顔で僕に近づいてきた、、、、

 

「うぐ、、、」

僕は恐怖から一瞬息をのんだが、湧き上がる感情の高ぶりを押さえきれず、気がつくとふたたび口を開き始めていた、、、

「あなたの様に、女性を食い物にして平然と笑っている、、そこが僕は許せないんです、、、」

「女性を食い物!?」

「そうでしょう、、斡旋とかきれいに着飾った言葉を使ったって、結局食い物にして生きてるんでしょう、、あなたは、、、」

 

「、、、、、、言うわね、、あんた、、、」

 

「い、、言います、、僕は絶対に許せないと思うことは、許せないのれすらーー!」

僕は鼻水をたらしながら必死に女衒の栄二にくらいついていた、、、

「許せないなら、、どうするってんだい、、、」

栄二は、さらに迫力をました大蛇のような顔を僕に近づけてきた、

 

「おい、、やめろ吉宗!!、、、、失礼だぞ、、、」

隣にいた銀二さんが、突然、僕と栄二さんの間に割って入った、、、

「栄ちゃん、、、悪いね、こいつまだ右も左もわかってねーもんだからさ、、、」

「ぎ、銀二さん、、、、で、、でも、僕、、、、」

「でももへちまもねーんだ馬鹿!!」

ガツン!!

銀二さんの拳が僕の頭にヒットした、、、

「いたー!!」

「バカヤロウ!何もわからねえで、勝手なことわめいてんじゃねえ、、、」

銀二さんは恐い顔で僕をにらみつけたあと、再び栄二さんを見た、、、

「栄ちゃん、、、まじ悪い、、、、」

女衒の栄二はしばらく大蛇のような顔で僕をみていたが、突然、

「おほほほほほほほほほほほほほほほ、、、」

奇妙な笑い声と同時に、もとのオネエの顔に戻っていった、、、

そして再び僕の顔をじっと見つめると 

「良い!!、、、、やっぱりヨッチーちゃん最高だわーー、」

嬉しそうに僕に微笑みかけてきた

 

「え、、、、あ、、、、」

(何で、、、僕があんなこと言ったばかりなのに、、、、この人いったい、、) 

「うんうん、、極上どころか超デラックスよーーー!!」

栄二さんはそう言いながら、今度は僕の顔をむんずとつかむと、その角ばった四角い顔をすりすり押し付けてきた、、、

「ぐあ、、、痛い、、、エラが、、、、エラが痛いですーーー」

「良いわー、デラックスだわー、ぞっこんに惚れちゃったわーーー」

そう叫びながら今度は僕の顔中にキスの嵐をお見舞いしてきたのだった、、

 

「や、、やめてー、やめてくださいー助けてー、銀二さん、、、、」 

「バカヤロウ、、あんな失礼な事抜かしやがった罰だ、、我慢しろ、、」

銀二さんは笑いながら再びたこ焼きをパックにつめはじめていた、、、

 

「ヨッチーちゃん、やっぱり私の目に狂いはなかったは、、、あなたはやさしさと強さもかねそなえた、私のナイスボーイになるべき運命の殿方だわーーー」

栄二さんは顔も大蛇ならまとわりつき方も大蛇そのもの、僕のからだにぐるぐると足をまとわりつかせてきた、、、、

Eiji3

「た、、たすけてーーー、」

「助けてーなんて、まあ、、、うぶなんだからーヨッチーちゃんったらー」

栄二さんの小さかった口が、ガバーッっと広がり、僕の頭がひと飲みされそうになったその時、

 

「あらーー、栄ちゃん?、、、栄ちゃんじゃない、、、、」

「栄ちゃん、、、何してんのー、こんな所で、、、、」

離れたところから女性の甲高い声が響いてきた、、

「、、、、あら!?、」 

栄二さんはまとわりついていた体を、僕からはなすと、声の方をふりかえった、、

 

「た、、、たすかった、、、、」

僕は慌ててその場から離れると、三寸の外をみつめた

そこには、明らかにお水風のお姉さんといった派手な化粧と衣装の女性数人が笑顔で立っていた、、、

 

「あらーーーーー!?」

栄二さんはキラキラ目を輝かせると、

「何よあなた達こんな所で、これからお店でしょ?、、」

「ええ、その前にちょっとお祭りでも見物しようと思ってさ、、、」

「まあ、、、それはいいわねー、お祭りって最高ですものね、、ほほほほほほ、、、」

楽しそうに笑うと

「そうだわ、、、せっかくだから、私から、たこ焼きご馳走しちゃうわ、、銀ちゃん、たこ焼きいただこうかしら、、、、、、、」

三寸の中の銀二さんに声をかけた、、

「ほーい、栄ちゃん何個だい?」

「このお姉ちゃん達の人数分お願い、、、」

そういうと持っていたポーチから財布を取り出した、

「おい、吉宗、、、、たこ焼き4個、、、」

「あ、、、はい、、」

僕は慌ててたこ焼きを袋に入れると、栄二さんへお金と引き換えに手渡した

栄二さんは気味の悪いウインクをしながらそれを受け取ると

 

「はーい、お嬢ちゃんたち、銀ちゃん自慢の美味しいたこ焼き、召し上がれー」

楽しそうにお姉さんたちに配っていた、、、、

「うわー、、栄ちゃんありがとーー、」

「さすがは栄ちゃん、気前がいいわねー、うれしいー」

お姉さん達は、さっそくパックを開けて食べ始めた、、

「うわー、美味しい、これー」

「でしょー、銀ちゃんのたこ焼きは昔から絶品、極上なのよー、、、ほほほほ」

栄二さんは本当にやさしさのこもった暖かい目で、たこ焼きを食べるお姉さん達を見つめていた、、、

 

(どうして?、この人は女性を食い物にしている人なのに、、、)

目をまん丸にしている僕に銀二さんがそっと声をかけてきた

「女衒にもな、、良い女衒と悪い女衒がいるんだよ、、、、」

「、、、!?、、」

「栄ちゃんのあの目見りゃわかるだろ、どっちか、、、、、」

「、、、、そ、、それじゃ、、」

「じゃなかったら正義の味方の銀二様が、仲良く話しなんぞするかっての、、」

「、、、、、、、」

僕はふたたび栄二さんを見つめた、、

  

「ねえねえ、栄ちゃん聞いてよ、、うちの店長さあ、最近私達のお尻とかさわって来るんだよ、、」

「あらー、あのイボガエルみたいな店長さんが?」

「そうそう、私なんか着がえしてるところ覗かれちゃって、、、、」

「まあー、ひどい、、、わかったはあとで私がガツンと言っといてあげるから、、、、」

「ありがとう、栄ちゃんがそう言ってくれれば安心、、、」

「任せときなさい、ほほほほほほ、、、、」

栄二さんはまるでお姉さん達の母親のように、みんなと親しく話しをしていた

 

(この人、、、実はいい人だったんだ、、、、)

 

「わかったろ吉宗、、、お前も昨日マライアと出会って知ったと思うけど、好き好んで風俗で働く女なんかいやしねえんだ、みんな金に困って仕方なく働いてんだ、、、」

僕の後ろで銀二さんがそっとささやいた、、、

「そんな店のなかにも、ちゃんとした店もあれば、ヤクザがらみの店もある、、栄ちゃんは、そんなたちの悪い店に、金に困った女の子達が誤って入らないように、影で守ってるんだよ、、」

 

「、、、、ぎ、銀二さん、、、」

「世の中には必要な裏家業ってのもあるんだよ、、、俺達テキヤも世間からみりゃ同じような裏稼業みてえなもんだがな、、、」

銀二さんは静かにそういうと、たこ焼きの生地を混ぜ始めた、、

 

「こ、こんな人に対して、あんな失礼なことを、、、、」

僕の目には何時しか涙があふれかえっていた、そして気がつくと僕は、栄二さんの前に静かに立っていたのだった、、、、、

 

「あの、、栄二しゃん、、、」

「あらヨッチーちゃん?、、」

「栄二しゃん、、、、」

「まあ!、、どうしたのよヨッチーちゃん!?、そんなに涙をいっぱいためて!?、、」

「栄二しゃん、、、、さっきはすいませんれしたらーーー!」

「え、、、、!?」

「うぐえ、、女を、、食い物にしてるなんて、うぐえ、、、生意気なこと言っちゃって、、うぐえ、、すいませんれしたらー、、うぐえええええええん、、、」

僕は叫びながら栄二さんの前で号泣してしまったのだった、、、、

Eiji4  

「あららららーーー、ちょっとヨッチーちゃん、まあどうしたの、こんなに泣いちゃって、、、」

栄二さんは慌ててポーチからハンカチを取り出すと、やさしく僕の涙をふいてくれた、、

「しーましぇん、、しーましぇん、、、、栄二しゃん、、うええええん、、」

「まあ、、イイのよ、、、イイのよ、、、ヨッチーちゃんは良い子ね、良い子、、、、」

栄二さんはそう言いながらそっと僕の頭をなでてくれていた、、

 

「ねえ、ねえ、、栄ちゃんこの子、誰?」

一人のきれいなお姉さんが話しかけてきた、、、、

「あら、この子、、、、、ほほほほほほほほ、、、、」

栄二さんは嬉しそうに笑うと、

「この子は、ヨッチーちゃん、今日から私のナイスボーイの仲間入りした、ヨッチー吉宗ちゃんよー!」

そう言いながら再び大蛇のように僕にからまり付いて来たのだった、、、

「ぐおあーーーー!ちょっと、栄二さん!!」

「ああああー、もうヨッチーちゃんったら、、、素直なところがまた、たまらないんだから~、、愛してるわ~ん heart04 」 

栄二さんは、そう言いながら蛇のようなべろで僕をなめまわしはじめた、、、

「うわーーー、やめてーー、やめてーーはがはがーー」

「やめて、やめても、良いのうちね、、あああん、、いいわーヨッチーちゃんったら、、、、」

 

「きゃーー、栄ちゃんったら新しい彼氏が出来てたんだ、、、、」

「おめでとう、栄ちゃんーー!」

「よかったねー栄ちゃん、素敵な子じゃない、、、、」

パチパチパチパチ

きれいなお姉さんたちは、嬉しそうにみんなで祝福の拍手を贈ってきた

「ありがとう、、、ありがとう、、みんな、私、幸せになっちゃうからねーー」

「ちがう、ち、、、ちがうーーーーーー!!」

「もうヨッチーちゃんったらー、照れ屋なんだから」

栄ちゃんはその怪力で僕の顔を鷲づかみすると、再び大きな顔をすりすり押し付けてきた、、

「ぐおあーーー、痛いー、エラが、、、エラが痛いですーーー!!」

お大師様の境内に、僕の悲痛の叫びがこだましたのだった、、、、、。

続き
第62話 女衒の栄二vsめぐみちゃんへ

イラストは近日更新しますcoldsweats01

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第一章 侠客鬼瓦興業」カテゴリの記事

コメント

更新、ご苦労様です。

女衒・・・小説になかでしか知らない職業ですね。
「ひも」と言われる人は何人か知ってますがw

しかし、イラストが入るといいですね。これからもイラストお願いします。
もちろん、ストーリーの次にですが・・・w

投稿: 四番サード掛布 | 2008年10月 1日 (水) 20時02分

四番サード掛布さん

ありがとうございます、これからもイラストを加えながら、こつこつ更新していきたいと思います
今ではこんな栄ちゃんのような人はいないのではないか、、いや、いて欲しいそんなことを思いながら今回のお話しを書かせていただきました。

女衒の栄二これからどんな働きを本編でしてくれるか、いまから楽しみです^^

さあ、四番サード掛布さんにもっと喜んでもらえるよう楽しいイラストを描かなくてはhappy01

投稿: 光一郎 | 2008年10月 1日 (水) 23時23分

栄ちゃん最高っnote
べろでなめまわすって…smile
すりすりで痛いエラって、どんだけ~smile

その気のない人が男の人になめまわされるのって、
気持ち悪いんやろうな~catface

どうかどうか、いとこにばれますようにbleah

投稿: けんさぁ | 2008年10月 2日 (木) 14時14分

けんさぁさん、いとこにってやばいですよーーーcoldsweats01

さてさて次回は栄ちゃんvsめぐみちゃん第一ラウンドです
吉宗くんをかけて、激しいバトルが、、、

べろでなめ回されたことはないのですが、高校時代パブスナックに菊チャンというすごいごっついオネエの人がいて、おもいっきりほっぺにチュウをされたことがありますshock
思い出すたびに鳥肌が、、、ちなみに菊ちゃん、バッテン荒川さんに似てましたcoldsweats01

投稿: 光一郎 | 2008年10月 2日 (木) 17時26分

OPLL関係のHPの管理人をしている者です。
OPLLで検索していて
ご本家のサイトにヒットしましたが、
香具師や旅芸人や見世物など、
中世以来の漂流民の歴史が好きで、
すっかりこちらのファンになってしまいました。
吉宗くんがいかにしてテキヤとして成長していくか
楽しみにしております。


投稿: 全脊柱連HP管理人 | 2008年10月 2日 (木) 20時21分

全脊柱連HP管理人さん
はじめまして、、コメントありがとうございます
OPLLに関するサイトを立ち上げられたのですね、HPも拝見させていただきましたが、10年も前から活動をなさっていたのですね、、、

OPLLになったおかげでこうして大好きな物語の小説を書いたり漫画を描いたりできているし、そのおかげで見えなかった世界が見えたり、たくさんのことを学ばせていただいています。

笑うことは免疫を高めたり病気を克服するためには、一番いいそうです
これからもみなさんで笑って元気になって、吉宗君の成長を見守ってあげてくださいね^^

また遊びにいらしてくださいね、、、私もちょくちょく遊びに伺います^^happy01

投稿: 光一郎 | 2008年10月 3日 (金) 00時46分

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