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2009年1月 7日 (水)

第71話 西条と追島さん

川崎でも有名な高級ソープランド、ハメリカンナイト、そのピンクの建物の入口で僕はめぐみちゃんの手を握ったままじっと固まっていた、、、、

「やっぱり、そうだわ、、、あなたたちよね、、、」

ハメリカンナイトの入口から再び僕たちに向かって、大きな声が響いてきた、、

「、、、うぐ、、」

(声の主は、、まさか、マ、マライアさん?、はたまた昨日出会ったソープ嬢のお姉さん達?、、、、まずい、昨夜のことが、めぐみちゃんに、、、)

人生最大のピンチを肌で感じた僕は、その声に対して振り返ることができなかった、、

 

「まー、何、知らん振りしてるの、、、ひどいわー!」

声の主は、僕の気も知らず、ずかずかと音を立てて背後に近付いてきた、そしていきなり僕の体をぐいっとすさまじい怪力で抱きしめて来たのだった、、、

グサッ!

「ぐわ、、、、!」

僕の背中に、なにやら鋭利な物体が突き刺さった、、、、

「痛たたー!な、なんだこのとがった物体はーー!?、、、」

「もーーう!私がせっかく愛の抱擁をしてるのに、痛いだなんて、ひどいじゃないのー、ヨッチーちゃんったらーん!」

「え?、、ヨッチーちゃん!?、、、」

僕はその名前に目をまん丸にしながら振り返った、、、そこには紫の角ガリヘアーにホームベースのような顔でにこにこ笑っている、女衒の栄二さんが、そして僕に突き刺さったとがった物体それは、栄ちゃんの巨大なえらだったのだ、

711  

「あーー!栄二さんだったんですか!!、、はあ、、、よかったーー、、、」

僕は声の主がマライアさんでなかった喜びから、思わずそんな言葉を口にしてしまった

「よかった?、、」

「え?、、、」

「ねえ、ヨッチーちゃん、、今、よかったって言ったわよね、、」

「あっ!?」

「うーれーしーーーーーーーー!、、、もうヨッチーちゃんったら、そんなに私に会いたかったんだー、、、」

女衒の栄ちゃんは、得意のオロチのような舌をべろべろさせながら、僕の顔にごつごつしたえらをすりつけてきた、、

「い、痛い、、痛いです、栄二さん、、、、」

「もう、ちょっとぐらい我慢しなさいってば、、久しぶりの再会なんだからーん、、」

「久しぶりって、ついさっきあったばかりじゃないですか、、いたたた、、、」

「私にとって、愛するヨッチーちゃんとの別れは、一時間でも一年くらいに感じるのよー」

「ぐえーーーー、く、、くるしいーーー」

栄ちゃんは容赦なく僕の体にそのごっつい身体を巻きつけてきた、、、

 

「ちょっと、栄ちゃん、、そんなアナコンダみたいに締め付けたら、吉宗くんが窒息しちゃうじゃない、放れなさいよ、、、」

「アナコンダ?、、まあ、ひどいこという子ね!、、あら、、、、誰かと思ったら、めぐっぺじゃない、なーによ、あんたも一緒だったわけ、、」

「一緒で悪かったわね、、、」

「せっかくヨッチーちゃんと、幸せの再会だったのに、、とんだお邪魔虫がはっついてて、もうがっかりだわ、、、」

栄ちゃんは不機嫌そうに、めぐみちゃんを睨むと、しぶしぶ僕にまきつけた体をゆるめた、、

「はっついてって、失礼ね、、、、そういう栄ちゃんこそ、ここで何してるのよ?」

「何してるって、この町は私の仕事場でしょ、、、」

「仕事場?、、、」

めぐみちゃんは、そう言うと不思議そうに、栄ちゃんが出てきたピンクの建物の中をのぞいた、、、

(うわ、、めぐみちゃん、そんなまじまじと中を見たら、、、)

 

「さっきから気になってたんだけど、ねえ、栄ちゃん、ここって何屋さん?、、、」

「まあ、めぐっぺったら、かまととーーーー、ここは世の殿方の楽園、ソープランドに決まってるでしょ、、」

 

「ソ、ソープランドーー!?」 

めぐみちゃんは思わず叫んだ後、真っ赤な顔で僕を見た、、

「ねえ、吉宗くん、ここ、ソープランドだったんだって、、、、」

「えっ!?、、、、」

「どうりですごい色の建物だと思ったー、ねー、吉宗くん、、」

「そ、、そうだね、、ははは、、、」

「そうだねなんて言って、吉宗くん実は入って見たいんじゃないの?」

「どえーーーー!、、そ、、そんなこと、、な、、何言ってるんだよ、め、めぐみちゃん、、、」

まさか、昨夜入ってしまったなんて、口が裂けても言えない僕は、脂汗をぐっしょりかきながら苦笑いをうかべた、、

712  

「でも、なんで栄ちゃんが、こんな所から出てきたわけ?」 

「なんでって、ここのオーナーとは古いなかでさ、、、ちょくちょく女の子も紹介してるんだわさ、、」

栄ちゃんはうれしそうに、ハメリカンナイトのピンクネオンの入口を指差した、、

「まあ、今日はさ、この前紹介した女の子がいじわるされてないか、見に来たってわけ、、」

「へえ、、、」

めぐみちゃんは、真剣な顔でハメリカンナイトの入り口の覗き込んでいた、、

 

(あー、ちょっと、、めぐみちゃん、そんなにじろじろ、、、間違えて中から、マライアさんとかが出てきちゃったら、、)

 

僕は額から青筋をたらしながら、あわててめぐみちゃんの手を引っ張った、、、

「ねえ、、、めぐみちゃん、そ、そんなところで覗いてたら、、お店の人の迷惑になっちゃうから、、それに早くお慶さんのお店に行かないと、、、」

「あー、そうだったね、、それじゃ、栄ちゃん、、私と吉宗くんは大切な用事があるから、じゃあね、バーイバーーイ、」

めぐみちゃんは、栄ちゃんに向かってあっかんべーをすると、これ見よがしに、僕の腕に体をすり寄せて来た、、、

「何よその態度、、あいかわらっず憎っらしい子だわねー!」

女衒の栄ちゃんは、ぎりぎりと歯軋りをすると、めぐみちゃんがつかんだ手と反対の僕の腕にその太い手を回してきた、、

「な、、何よ栄ちゃん、、どういうつもりよ、、、」

「うるさいわね、この、ちんちくりん娘、、、私も用事が済んだから、ヨッチーちゃんと一緒に行くのよ、、」

「一緒に行くって、栄ちゃんは関係ないじゃない、、、」

「関係大ありよ、見なさいよこの先のピンクネオンの数を、こんなところに大切なヨッチーちゃんとあんたたちだけで歩かせられますか、、、」

 

「ピンクネオン?」

 

めぐみちゃんは栄ちゃんに言われて、路地の先を見た、するとそこは、チャラチャラした風俗のネオンが所かしこに光り輝き、獲物を狙うハンターのような黒服さんたちと、色っぽいお姉さんたちが、路地のあちらこちらで立っていたのだった、、

「うわー、、す、すごい、、」

「すごいってあんた、この町がどういうところか知らないで、ヨッチーちゃんと来たわけ?」

「う、、うん、、」

「まあ、困った子たちだこと、まあ、私がついてれば心配ないわさ、とにかく、さあ、行きましょヨッチーちゃん、、」

栄ちゃんはそう言うと同時に、僕の顔を見て

「で?いったい何処に行くつもりだったわけ?、、あんたたち、、」

「あ、あの、、お慶さんの喫茶店へ、、、」

「お慶さん?、、、」

一瞬不思議そうに首を傾げたあと、

「もしかして、その先の三本目の路地を入った、新しくできた喫茶店?たしか慶っていったかしら、、」

「しってるんですか、栄二さん、、」

「知ってるって、花輪が出てたからさ、あれ?、、、ねえ、あんた達、お慶さんってもしかして、、追島ちゃんの別れたコレじゃない?」

そう言いながら小指を突き立てた

 

「えー?、、栄二さんお慶さんのことも知ってるんですか?」

「知ってるに決ってるじゃないの、私、追島ちゃんとは、同級生だったのよー、」

「同級生!?」

「当時は私もバリバリ硬派なヤンキーだったのよ、追ちゃんとは、いっしょに、さーんざん悪さした中よ、ほほほほほほほ、、、」

栄二さんは堀之内の夜空に響き渡るほどの甲高い声で笑ったあと、

「なつかしいわー、私と追島ちゃんでこの町を練り歩いたいたころが、、それに竜のやつも一緒に、、、うっ!?、、、」

そう口にした後、急に真顔になってぐっと眉間にしわを寄せた、、、

 

「ねえ、どうしたの栄ちゃん?、、、急に怖い顔して、、、」

「ちょっと、いやなことも思い出しちゃってね、、」

「いやなこと?」

「人間生きてると、良い事も悪いことも、いろんなことがあるのよ、、、めぐっぺ、、、」

「栄ちゃん、、、、」

「私もお慶ちゃんには話したいことが山ほどあるんだわさ、、、、」

栄ちゃんはそれまで見せたことのない真剣な顔で遠くをみつめていた、、、、

 

 

 

そのころ、お大師さんの前のひばり保育園では、数名の子供たちの楽しそうな笑い声が響いていた、

そして、その園庭の脇の草むらでは一匹のマウンテンゴリラが中の様子をうかがいながら、じーっとたたずんでいた、、、

そのマウンテンゴリラこそ、他でもない、追島さん、その人だったのだ、、、

 

「西条、、、、野郎が、なんでユキの保育園なんぞに、、」 

追島さんは明かりのついた保育園を見ながら、ぼそっと草むらでつぶやいた、、、そんな追島さんの背後から、 

「兄弟?、、、そこにいるのは、追島の兄弟だろ?、、、、」

「、、!?」

振り返ると、缶コーヒーを持ったスキンヘッドの熊井さんが立っていた、、

「やっぱりな、、、俺がうっかり西条の事なんぞ話しちまったからよ、、、」

熊井さんは手に持っていた缶コーヒーを追島さんに差し出した、、、

 

「わりいな、、熊井の兄弟、、、」

「おい、おい、、また変なまねはやめとけよ、、、、」

「ああ、そんな心配はいらねえよ、俺もまた臭い飯食わされるのはごめんだからよ、、、」

追島さんは手にしていた缶コーヒーを開けながら、渋い顔で笑った、、、

「追島の兄弟、、、あんたもさんざんの目にあわされたからな、西条の野郎には、、、、むかっ腹立つ気持ちはわかるけどよ、ここは俺たちに任せてくれや、、、」

「任せる?、、、」

「野郎はうちの組、破門になった身だ、、それが、のこのこと面見せやがったんだ、事と次第によっちゃ、ただで済ますわけにはいかねえんだ、、、」

「何、、?、、今、何って言ったんだ熊井の兄弟、、、」

「いや、、こっちの事だ、、」

「こっちの事って、まさか西条の野郎を、ぶっちめる気じゃ、、、」

「ことと次第によっちゃな、、、」

熊井さんは鬼のような形相でうなずいた、、

 

「おい、それは待ってくれよ、、、」

追島さんは怖い顔で熊井さんを見た、、

「待ってくれって、、何で?、、、兄弟だって野郎が原因で、お慶ちゃんと別れることに、、」 

「、、、うっ!、、、、、、、、」

「あっ!、、、すまねえ、、、追島の兄弟、、あんたには古い苦い話し、思い出させちまったか、、」

「いや、、、、、確かに、俺が慶と別れたのは、あの一件が原因かもしれねえ、、ただ、野郎にヤキ入れるのだけは、待ってくれねえか、、、」

「どうして、、?」

「どうしてもだ、、たのむよ兄弟、、、」

追島さんは真剣な顔で熊井さんを見た、、、、

 

「兄弟が、そこまで言うなら、、仕方ねえ、、、、ただよ、野郎が性懲りもなく、ひんまがったことしてやがったら、話は別だぜ、、」

「ああ、、、、」

追島さんはうなずくと静かに園の方を見た、

「そん時は、俺がきっちりけじめつけるよ、、西条竜一、、やつは、俺のまぶダチだった男だからな、、、」

「兄弟、、、、」

 

そんなときだった、追島さんと熊井さんが様子をうかがっているとも知らず、顔をぼこぼこに腫らしたイケメン三波が、園の入口に姿を現した、、

「いてて、、、まったく西条さんも容赦ねえからよ、、せっかくのイケメンが台無しだぜ、、」

イケメン三波は西条に殴られた顔を押えながら、入口の鏡の前で立ち止まった、、

「しかし、いきなり現われて、遊び代20万用意しろだなんて、西条さんもひでえよな、、とりあえず、このツラ見て、春菜のやつが金用意してくれるかどうか、、、、」

三波はぶつぶつと独り言をつぶやいたあと、

「ただいま戻りましたーー」

さわやかな声にもどって、保育園の中に入って行った、、

 

「あいつ、さっき縁日で会った男だ、、どっかで見た野郎、、ん!?」

三波の様子を見ていた、追島さんが、突然ハッとした顔で、

「思い出した!、、あいつ、西条の舎弟のスケコマシ野郎だ!!」

追島さんは、気がつくと同時にまるで怒りに満ちた、キングコングのような形相に変わっていたのだった、、、、、

続き
第72話 春菜先生の危機!イケメン三波の魔の手へ

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第一章 侠客鬼瓦興業」カテゴリの記事

コメント

追島さんと西条が親友だったsign02wobbly
なんと、ややこしぃ関係やんかいさdash
ダチを裏切るとは、、、許せんannoy

以前、三波が追島さんと会って、顔を必死で隠してたんでしたっけsign02あれsign02
復習してこよっとcoldsweats01

投稿: けんさぁ | 2009年1月 8日 (木) 11時44分

けんさぁさん

確か吉宗くんが三波の胸ぐらをつかんでしまったときだったか、その後、出会ってるんですよ、、、happy01

西条と追島さんややこしいでしょう、その親友が親友で亡くなってしまうくらい大きな出来事
その辺をこれからじっくり書かせてもらおうかななんて思っていますので、ご期待くださーいsmile

今後の展開に向けて、かなり複線を書いているんだけど、わかりますかーー(・∀・)ニヤニヤ

投稿: 光一郎 | 2009年1月 8日 (木) 17時29分

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