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2009年7月 7日 (火)

第89話 めぐみは僕が守る…!

「ぐっ、ぐぉー!…だっ、騙したのか!……」

「俺の大事な顔に、こんな事しておいて、黙って返すわけねえだろ…くっくく…」

イケメン三波はボロボロの顔に不敵な笑みを浮かべると、僕の首へ回した腕にさらに力をこめてきた…

「く、苦しい…は…な…せ…」

「クックック…、だんだん虫の息になって来てるぞ、おい…さっきの威勢はどうしたんんだ、あー、」

「…あぐ、あぐぁ…」

そんな僕の様子に気が付かず、めぐみちゃんは少し離れた場所で、あたりをきょろきょろ見渡していた…

「吉宗くん、大丈夫よ、あの人いないみたいだから急いで…?」

小声でささやきながら振り返り、ハッと驚きの顔を浮かべた…

「ど、どうしたの?…」

「はぐあ…はが…」

「あーっ!?ちょっと、何してるんですか三波先生!?」

「何って、見りゃわかるだろ…お前の大事な吉宗君を絞め殺そうとしてるんだよ…クックク」

「ど、どうして、そんな…」

「どうして?…さっき言っただろ、お前に逃げられたんじゃ、困るってよ、それにこのまま逃がしたんじゃ、おいしくいただくことも、できねーしな、お前をよ…」

三波は不適な笑みでつぶやくと、突然夜空に向かって大声で叫び声をあげた 

「西条さーん、西条さーん、やべえっすよー、女が逃げますよーー!」

「ひっ、ひどい、また騙したのね!?…」

「…今頃わかったのか、まったく、とろい女だ……」

「西条さーん!西条さーん!」

三波は何度も叫びながら、僕の首に回した腕をさらに締め上げてきた…

「ぐえっ……」

「よっ、吉宗君!」

めぐみちゃんはあわてて駆け寄ろうとした、僕はそんな彼女に

「来るなーー、にっ、逃げろ…逃げろ…」

「何言ってるの…」

「逃げろー、ぼく…は、いいから、早く、逃げろー!」

かすれた声で必死に訴え続けた…

 

「そっ、そんな…よっ吉宗君を置いて、逃げれるわけないじゃない!」

めぐみちゃんは大粒の涙を流すと

「放してー、三波先生、その手を放してください!」

必死に叫びながら、再び僕の元へ近づこうとした…

「だめだーー、来ちゃ駄目だー、ぼっ、…僕は…いい…から、君は…逃げ…ろ…」

その時だった…めぐみちゃんの背後に、一人の大きな男の影が…その男はニヤニヤ笑いながら僕を見ると

「ほう、こらぁ、なかなか美しい愛の姿やな…真実の愛ちゅうやつかのう…ふふふ…」

「あっ!!」

めぐみちゃんは振り返り、急にカタカタと振るえはじめた…、その男こそ、西条竜一だったのだ…西条は笑みを浮かべながら、その大きな腕でめぐみちゃんの肩に手を回し、ぐっと力任せに引き寄せると、ギロッと恐ろしい目で僕を見た…

「ほう、これが、お前の男のようやの…なかなか男前やないか…」

「………」

「さっきまで…お前に手出すのはよそう思うとったが、何やこの小僧見て気が変わったわ…」

血走った目で舌なめずりをすると、めぐみちゃんの肩を押さえた反対の手で、彼女のあごをぐっと鷲づかみにした…そして大きな顔を近づけると、まるで爬虫類のように、べろっと彼女を頬をひと舐めした…

「…やっ、止めて…止めてください!」

めぐみちゃんは青ざめた顔で脅えていた…そんな光景に僕の怒りは再び頂点に達しようとしていた… 

「むおーーーー!貴様ー、何て事をーーーーーー!」

僕は三波に締め上げられたまま、必死に西条を睨みすえると…

「放せ…めぐみちゃんを…放せ…この悪党!…」

かすれた声で訴えた…西条はムッとした顔を僕に向けると

「あー?なんや兄ちゃん、放せ、この悪党やて、誰に言うとるんや…こら…」

すさまじい形相で睨みすえてきた…

 

「うぐぉ…!」

僕は一瞬ひるんだ…しかし、その直後、

「うおあああぁーーーーーーーーーーーーーーー!!」

気がつくと、鬼のような西条に対して、大声を発しながら、必死に睨み返していたのだった…

過去の僕だったら、恐怖に脅え、言葉も出せず、きっとおしっこをチビってしまっていたはず……ところが今の僕は違っていた…、愛するめぐみちゃんを救いたい、その愛の力に加え、鬼瓦興業に入社してからの数日、この間に起こった数々の事件が何時しか僕を逞しく変えていたのだった…

僕は締めつけてくる三波の腕をぐっと握りながら、

「めぐみちゃんから…手を放しぇ…放しゃないと、ただで済まさないじょ……」

必死に西条を睨みすえた…

「あー、何や?その目は…このガキが…」

「放しぇ…めぐみちゃんに…手を出したら…絶対に…許さないじょー!許さないじょー!…」

「ほう、許さないって、どない許さんつもりや?……」

西条はめぐみちゃんの肩を強く抱いたまま、真っ赤な顔で僕に向かって近づいてきた…

「おもろいやないか、小僧が…どない許さんか先に見せてもらおか……おい、三波、そのガキ放したれや…」

「えっ?…放すって…」

「ええから、そのガキ、放せや…」

「はっ、はい…」

三波はあわてて僕の首に回した手を放した…同時に西条はめぐみちゃんの背中をドンと押して、

「運動後のお楽しみや、大事に捕まえとけよ…」

彼女を三波の前に突き出した…三波はうれしそうにうなずくと、めぐみちゃんの体を後ろから押さえつけ、哀れむような目で僕を見ながら…

「どうやら、今日がお前の命日のようだな…くっくくく…」

ニヤニヤと笑い続けていた…僕はそんな三波を見た後、目の前に立っている西条に目を移した…

「よう言うたの、兄ちゃん…我も男や、吐いたつば飲まんとけよ…」

「……!」

「そや、一つだけ教えといたるがの、ワイは我のようなケツの青いガキが、この世の中で一番むかっ腹が立つ生きもんなんや…てめえ勝手で、すき放題しよる、お前ら見とると、不思議とぶち殺したくなるんや…ぶち殺したくな……」

「じっ、自分勝手で好き放題はなのは、あなたじゃないですか…、まるで、あっ悪魔だ!」

「悪魔?…ふっ、おう、悪魔でけっこうや…ただ、その悪魔をマジで怒らせた兄ちゃん、きっちり覚悟は出来とるんやろうな…」

西条はそうつぶやきながら、見る見るうちに、恐ろしい悪鬼の形相へと変わっていった…

「……うぐっ!…」

僕は恐怖に一瞬青ざめたあと、ふっと横目でめぐみちゃんを見た…そこには目にいっぱいの涙をためながら、心配そうに僕を見ている彼女の姿が……

  

(守らなければ!…僕が、めぐみちゃんを守らなければ!…守らなければ!…)

何度も何度も、心でそう叫んでいるうちに、僕の中に不思議な勇気が沸き起こってくるのを感じた…、そして目の前の悪鬼西条を力いっぱい睨みすえると

「うおぉおおおおおおおぉおーーーーーーー!!」

天に向かって、雄たけびを上げていたのだった…

 

「なんや?お前は、月もでとらんのに、狼男にでもなったつもりか…ははは…」

 

「めぐみは、僕が絶対に守る!…絶対に、絶対に守る……」

「よっ、吉宗くん……」

「守る…めぐみは絶対に、僕が守る…守るんだ……」

僕は何度も何度もそう叫びながら、両手の拳をぐっと握り締めていたのだった…

続き
第90話 吉宗君、三途の川への旅立ちへ…

イラストカットは近日アップします^^

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第一章 侠客鬼瓦興業」カテゴリの記事

コメント

”愛”ですなconfident

愛~noteそれは~note

吉宗くんファイト~punch

投稿: けんさぁ | 2009年7月 8日 (水) 09時58分

けんさぁさん

愛~noteそれは~って、宝のお姉さん達がやっていたあれですかhappy01
なつかしいーーcoldsweats01

さてさて吉宗君大丈夫でしょうかねー(汗
かなり心配ですsweat01

投稿: 光一郎 | 2009年7月 8日 (水) 14時59分

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