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2010年2月24日 (水)

第106話 めぐみちゃんの嘘つき…

隣町の神社の境内、僕は金魚すくいの水槽の前に呆然と佇んでいた…

「きゃー、やだー、また破れちゃった~」

「もう、この子すばしっこい~…」

僕の前には数名のキャピキャピの女子大生達が、金魚すくいに夢中になるあまり、がっつり大股をおっぴろげ大はしゃぎをしていた…、

が、しかし、今の僕はそんな女子大生のツンパ、パイオツの余禄を見る余裕すらなかったのだった…

 

(めぐみちゃんに婚約者がいたなんて…そっ、それも……)

僕は、まるで死んだ魚のような目で、向かいの三寸に目を向けた…、そこには楽しそうに、お好み焼きを焼いている、小さな身体に大きなパンチパーマ頭のマサさん…、つまりは、めぐみちゃんの婚約者、武州のミヤマクワガタの姿があった…

(嘘だ…、あの人がめぐみちゃんと婚約してるなんて…、全部、マサさんが作った嘘だ…)

…僕は心に何度もそう言い聞かせた…が、しかし、そのたびに脳裏にマサさんが見せてくれた一枚の写真が…、そこには、マサさんの腕をつかんで微笑んでいるめぐみちゃんの姿が写っていたのだった…

(幸せそうだったな…、写真のめぐみちゃん……)

気がつくと僕は、ボーっとした目で、キャピキャキ女子大生の太ももから光る、カラフルなパンツの群れを見つめていた…

 

「なっ、何?このお兄さん…さっきから変な目で私達の事を見てるけど…」

今まで金魚を追い回していた女性の中の一人が、僕の視線の先に目を移し、そこで初めて大股をおっぴろげ、みだらなパンツをさらけ出している自分の姿に気がついた…

「あーーーー!うっそーーーーーー!!」

「何よ、どうしたのよ?…」

「やだーー!、こいつ私達のパンツ覗いてやがるーーー!」

「えーー!?」

女子大生達は、いっせいにそれぞれの下半身に目を移し、ツンパ丸出しの自分の姿にさわぎはじめていた…、しかし僕は、目の前で起こっているそんなことにも気づかず、ただ呆然と死んだ魚の目で、彼女たちのみだらな太ももを見つめていたのだった…

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「いつまで見てんだよ、この変態ー!!」

中の一人が叫ぶと同時に、水槽の水を僕の顔めがけてぶちまけてきた

バシャーー!!

「ぶおぁ…うえっ!?…」

僕はそこでやっと、目の前で起こっている事態に気がついたのだった…

 

「何見てんだって言ってんだよ、この変態野郎!」

「変態?…え?え?」

「てめえ、今、私達のパンツ、ぼーっと見て嬉しそうにしてただろ!…」

「えっ!?僕が君達のパンツを?…ちっ、違います…ごっ、誤解です!…」

「何が誤解だよ!」

女子大生達は罵声を浴びせながら、僕に近づいてくると、

「ざけんなよ、このやろう!…」

「このエロ小僧が!」

今までのキャピキャピとはいっぺんして鬼のような形相で、殴る蹴るひっかくの暴行を加えてきた、

「ひえーーーー、違いますーー、誤解ですーー!」

僕がボコボコにタコ殴りされ泣き叫んでいる、その時だった…

 

「何だ?何だ?おい、お姉ちゃん達どうしたってんだい?」

「あっ!マサさん!!」

そこには、タオルを首にかけた、ミヤマのマサさんの姿が…

「何だじゃないよ、こいつ私達のパンツ見てやがったんだよ!それも堂々と…」

「堂々と~!?」

マサさんはそう言いながら目をぱちくりさせると、

「馬鹿、いくらなんでも、堂々と見ちゃまずいだろ…そらあ、お姉ちゃん達だって怒るわな~、ははは…」

「いやっ、違うんですよ…本当に誤解なんですよ…」

「何が誤解だよ、あんた思いっきり見てただろ、あたし達のパンツ!…」

「まあ、まあ、そう怒るなって…、しゃあねえだろ、お姉ちゃんたちみてえな、めちゃめちゃ可愛い子達が、そろってツンパ丸出ししちゃってんだからよ、そらあ見るなって言うのが野暮だろが…はははは…」

「めちゃめちゃ可愛い?…」

マサさんのさりげない一言に、女子大生たちは一瞬嬉しそうに目を見開いた…マサさんはその隙を逃さず、中の一人に自分の大きな顔を近づけると

「あれっ!?」

不思議そうに首をかしげた…

「なっ、何よ…どうしたのよ、お兄さん…、私の顔に何かついてるの?…」

「いやっ、そうじゃなくてよ…、お姉ちゃん達、もしかしてテレビとか出てる子じゃねえか?」

「テレビ?」

「ああ、ほら、最近有名な、可愛い女子高生たちの…ほら…えーっと…」

「有名な女子高生?…」

女子大生達は一瞬うれしそうにし目を輝かせた、マサさんは小さな目を見開くと

「あーー、あれだ、あれ…ほれ、たしか、BAKAの四十なんとかって…」

「BAKA?…」

「ほれほれ、あのすっげえ可愛い女の子たちが、大勢で踊ってる、ほら…」

「それって、AKB 48 じゃないの?…お兄さん…」

「えっ?あー、それだよ、それそれ…お姉ちゃん達やけに可愛い子ばかりだと思ったら、その四十いくつの子達だろ…いやーこんな所で会えるなんて、うれしいねー」

マサさんは嬉しそうに頷きながらポケットから携帯を取り出すと、

「なあ、お願いだから、いっしょに写真とらせてくれねーか?…一生の宝物にすっからよ…」

本当にうれしそうに携帯のカメラを片手にはしゃぎまくった…

 

「宝物って、おっ、お兄さん…違うよ…私達AKBじゃないって…それにもう女子高生なんかじゃないし…」

「違う?…お姉ちゃんたちBAKAじゃねえのか?…みんなそんなに可愛いのにか?…」

「そんなに可愛いって…やだ、お兄さん…」

女子大生達はいっせいに頬をそめると、恥ずかしそうに手を振った…

マサさんは、少し寂しげにうなだれると

「何でえ…姉ちゃん達、BAKAじゃなかったのか…」

「残念だけど、私達は違うわよ…、それにBAKAじゃ、バカって意味じゃない…」

「バカ?」

「そうそう…」

「あっ、そうか!、本当だ!BAKAじゃバカだな、いやっはははは…、いやー俺は学がたりねえから、フランス語はどうも苦手でな…はははは…」

「フランス語って、お兄さん…、めっちゃめちゃ面白い…」

気がつくと女子大生たちは、すっかりマサさんのペースに乗せられて楽しそうにケラケラと笑っていた…

 

(すっ、すごい…今まであんなに怒っていた人たちと、一瞬にして仲良しになってる…)

僕は驚きと感動のなまざしで、それからしばらくマサさんの軽快な話術を見つめていた…

が、しかし、その後、僕はさらにすさまじいマサさんの力を目の当たりにさせられたのだ…

 

なっ、なんと、ミヤマのマサさんは、女子大生達ひとりひとりのおっぱいへ、順番に両手を押し付けながら、真剣に首をかしげているではないか?…

「えーっ!?」

僕はボカーーーンと大きな口をあけながら、その恐るべし光景を凝視した…

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「うーん、君のも良いな…、まさにナンバーワン候補だな…うんうん…」

「えー、お兄さん、さっき私のが一番良いおっぱいだっていったじゃない…」

となりの女性が口を膨らませながら、再びその豊満なおっぱいをマサさんの方へ向けた…

「んっ?ちょっとまってくれよ…」

マサさんは一瞬眉間にしわをよせると、その女性の大きなおっぱいに両手をうつし

「おっ、やっぱり君のが一番かもしれないぞ、うんうん…」

「あー、うっそー、私の方が良いのに…」

何と、いつの間にかマサさんと女子大生達は、おっぱい比べなるものを行っていたのだった… 

 

「でもさあ、言うとおり、お兄さんって、本当にいやらしいさわり方しないんだね…」

「ははは…だから、さっきいっただろ?…」

「うんうん、本当、全然いやらしくない…」

「よっし、じゃあ次は君…」

そんなこんなで、マサさんはしばらく女子大生達のおっぱいを吟味した後、おもむろに三寸の上に積んであったお好み焼きに手を伸ばし

「はいっ、それじゃ、君と君、ふたりとも最高に良いおっぱいで賞!…それから君…グッドバストで賞~!」

うれしそうに、それぞれにお好み焼きを手渡したのだった…

「何よ、誰のが一番いい形かなんて言って、結局みんな同じじゃない…」

「本当、ずっるい…」

「いやいや、お姉ちゃんたち、みんな素晴らしいおっぱいだったからよ…、はははは…」

「はははって、あれ?何だかお好み焼きで、おっぱいさわられただけみたいな…」

「あっ、たしかに…」

女子大生たちはハッと顔を赤らめるながら、マサさんの事を見た…、しかし、マサさんは何食わぬ顔で手をお椀のように丸くすると

「うん、みんな、グーだったよ…」

ケラケラ笑いながら、その手をうれしそうに振っていたのだった…

「あーっ、やっぱり…」

女子大生たちは、そう言いながらも楽しそうに微笑むと、マサさんから貰ったお好み焼きを手に、今まで散々吟味されまくった豊満な胸を突き出し、境内の奥へとさっていったのだった…

 

(なっ、なんという…完璧に彼女達の心をつかんでしまった上に、お好み焼きでおっぱいまで…)

気がつくと僕も、その女子大生同様、ミヤマのマサという人の底知れない魅力に取り付かれてはじめていたのだった…

マサさんはそんな僕に目を向けると、小さな目でパチリとウィンクをしながら

「おいおい吉宗…ツンパパイオツはチラ見ぐらいにしておけよ…はははは…」

「いや、あの…」

「まあ、良いってことよ…それにしても、どうどうとガン見するとは、さすがに銀二が認めるだけのことはあるな、大したもんだよおまえも…」

「マサさんそうじゃなくて…」

「恥ずかしがるなって、若いうちは、そのくらいの根性じゃねえとな、それにしても、おかげで俺も良い思いさせてもらったぜ…」

そういいながら三寸へもどると、何事もなかったように、お好み焼きをつくりはじめたのだった…

(この人、かっ、かっこいい…)

僕はそんなマサさんに対して、尊敬と羨望の心を膨らませると同時に…

(こんなに、楽しい会話ができて、人に好かれて、かっこいいんだから…、めぐみちゃんが好きになるのも…)

「はっ!?…」

この人が、愛するめぐみちゃんの婚約者であることを思い出し、思わず唇をかみしめ、瞳をうるませた…

 

(どうして…どうして…、)

(どうして、めぐみちゃんは、マサさんと言う人がいながら、僕にあんな事を…) 

僕は縁日ではじめて一緒に仕事をした日…、彼女が話してくれた、あの優しい言葉を思い出した…

 

 

(吉宗くん…私ね、吉宗くんと初めて出会ったあの面接の日、不思議な体験をしたの…)

(不思議な体験?)

(うん…なんて言うんだろう、吉宗くんを見た瞬間、ふっと風が動くのを感じたの…) 

(風が?) 

(うん、、ビルの中で、窓も開いていなかったのに、不思議な風を感じたんだ…)

(不思議な風…)

(私ね、その後、ずっと考えていたの、もしかしたら、あの人が私の未来を変えてくれる人なんじゃないかって…)

(めぐみちゃんの未来を…) 

(うん…、やっぱりその予感は当たってたんだね…)

 

そう…、あの時、めぐみちゃんはそっとうつむいて、嬉しそうに微笑んでくれた…そして僕に…

(吉宗くん!!…私、さっきの言葉とりけします…)

(言葉?) 

(うん、人を好きになっちゃいけないって言う、あの言葉、取り消します…)

もう恋愛はしないと言っていた彼女は、澄み切った空のような明るい笑顔で僕にそう言って微笑んでくれた…

 

(めぐみちゃん…、あの時の笑顔は…全部嘘だったのかい?…どうして…どうして、僕にそんな嘘を…)

 

「嘘つき…」

「嘘つき……」

「嘘つき…嘘つき…、嘘つきーーーー!」

気がつくと僕は、ボロボロに泣き崩れながら、何度も何度もそう呟いていた…

と、その時だった…

 

「誰が嘘つきなの?…」

 

「えっ!?」

僕の背後から聞き覚えのある可愛い声が…

「ねえ、誰が吉宗くんに嘘をついたの?…」

「うえーー!?」

そう、そこには、制服姿のめぐみちゃんが不思議そうに首をかしげながら立っていたのだった…

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続き
第107話 めぐみちゃん、愛と罪のお守り袋 へ

(イラストカットは近日アップします…&さんざんお待たせしておいて、お話短くてごめんなさい…続きは出来るだけ早くアップしますです…coldsweats02 )

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