第一章 侠客鬼瓦興業

2023年11月 6日 (月)

侠客☆吉宗くんは、修筆のためnoteの吉宗くんのマガジンに引っ越しました。

侠客吉宗くんは事情により下記のnoteへ引っ越しました

Img_8088

なかなか再開せず、30話からつづきも修筆作業で読めずもうしわけありません。

もともと制作していたときと時代背景も違ってしまい、多少設定を変えて

これからはnoteでパワーアップして読みやすく公開していきます。

どうぞよろしくお願いいたします。

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目次にある本編続きは、noteの吉宗くんのマガジンで再度パワーアップして公開していきます。!

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2008年4月18日 (金)

第30話めぐみちゃんの願い

小屋の掃除を済ませた僕は、与太郎ヨーゼフを連れて多摩川の土手へと向かっていた

 

「こら、ヨーゼフそんなに引っ張るなっていうの、、、」

 

ヨーゼフは僕の言葉など聞く耳を持たないといった顔で、のっしのっしと我が物顔で歩いていた

 

ヨーゼフの隣には、川崎という言葉をきいて一瞬戸惑いの顔をみせたが、すぐに元の明るい笑顔にもどっためぐみちゃんがいた

 

「吉宗くん、すごいでしょこの子のパワー」

 

「本当、腕がちぎれそうだよ、、、、ははは」

 

僕は、ぶっといリードを両手で握りながら、めぐみちゃんに向かって苦笑いを浮かべた

 

 

 

「でも、考えてみると、この子のおかげで、こうして吉宗君と一緒に過ごせたんだね、」

 

「ははは、僕はあやうく命拾いしたけどね、、、、」

 

めぐみちゃんと目を合わせて、僕は照れ笑いを浮かべた

 

 

 

「ねえ、、、、吉宗くんって兄弟はいるの?」

 

めぐみちゃんは嬉しそうに尋ねてきた

 

「え、、、あ、姉貴がひとり、いい年してまだ独身だけど、、、」

 

「へえ、お姉さんがいるんだ、いいなー、私一人っ子だったから、兄弟って憧れだったんだ」

 

「うるさいばっかりだだったよ、早くご飯食べろとか、勉強しろとか、剣道部だって姉貴が無理やり入れたんだよ、僕の泣き虫が治るようにって、、」

 

「、お姉さんが?、へえ、、何だかすごく会ってみたいなー、」

 

「男勝りで、めぐみちゃんとは正反対だよ、、」

 

「私と正反対って、まだ吉宗くん、私のことよくわかってないくせに、、、」

 

 

 

「え?、、、、、」

 

 

 

めぐみちゃんの意味深な言葉に僕は一瞬歩くのを止めて彼女を見た

 

「でも、お姉さんの期待は裏切られちゃったみたいだね、、、、」

 

「裏切る、、、?」

 

「うん、だって吉宗君の泣き虫は、全然治ってないでしょ、、、、」

 

「えー、ひどいなー、何で僕が泣き虫なんだよー」

 

僕はしぶい顔でめぐみちゃんを見た

 

「何でって、昨日だってさ、、、、ふふ」

 

めぐみちゃんはそう言いながら、嬉しそうに、頬をそめながら僕に微笑んだ

 

「あ、、、!」

 

僕は昨日の縁日での号泣事件を思い出して、おもわず顔を真っ赤にした

 

 

 

それからしばらく、めぐみちゃんは楽しそうに僕のことをあれこれ訪ねてきた、僕も彼女と一緒に過ごせることが幸せで一生懸命そのといかけに答えていた

 

僕は幸せだった、、しかし、そんな幸せを無情に打ち切るように、僕とめぐみちゃんは、川原と駅への分かれ道にさしかかった

 

「あー、もうこんなところかー、」

 

めぐみちゃんは口をぷっとしながら、駅の方を指さした

 

「楽しかったのに、駅こっちだから、、、これでお別れだね、、、、」

 

「あ、、、、そうか、めぐみちゃん学校だもんね、、」

 

「放課後手伝いに行きたいんだけどね、今日は委員会があるからなー、、、、」

 

めぐみちゃんはそう言いながら、僕たちの横で寂しそうにめぐみちゃんを見ているヨーゼフの頭をなでた、

 

「ヨーゼフ、またね、お利口にするんだよ、、、、」

 

めぐみちゃんの言葉に、ヨーゼフはやっと、かまってもらえたという喜びから大きな尻尾をぶんぶん振って喜んでいた

 

 

 

「それじゃ、、、吉宗くん、またね、、、、」

 

「あ、うん、また、、」

 

めぐみちゃんは立ち上がると、駅の方に歩きだした、そして数歩歩いた所で何か思いだしたように振り返った、

 

 

 

「吉宗くん、、、、」

 

 

 

「え?」

 

 

 

めぐみちゃんは、心配そうな顔で僕をじっと見つめていた、、、、

 

 

 

「吉宗くん、、、、あ、、、あの、、、、」

 

「、、、、?何?どうしたの、、?」

 

 

 

「あ、、、あの、、、、、」

 

めぐみちゃんは、言いにくそうにもじもじしていたが、ふっと溜息をつくと、真剣に僕を見た

 

「あの、、今日の川崎の仕事だけど、、、、終わってから、銀二さん達にさそわれても、お風呂屋さんにだけは行かないでね、、、、」

 

Nayami  

 

「え?、、お風呂屋さん?」

 

 

 

僕は訳が分からずめぐみちゃんを見つめてキョトンとしていた、、

 

めぐみちゃんは恥ずかしそうに顔を真っ赤にしながら、話を続けた

 

「ま、前に銀二さんと鉄君たちが、嬉しそうに話してたの思いだして、、、、あ、あの川崎の仕事は後から、お風呂屋さんに行くのが楽しみだって、、、、」

 

「え?え????」

 

僕はまったく訳が分からず、目をまん丸にしながら、めぐみちゃんを見ていた

 

めぐみちゃんは真剣に見つめながら僕に再びうったえてきた

 

 

 

「川崎のお風呂屋さんには、行かないでね、、、」

 

 

 

「あ、、、うん、わかった、行かない、、、、」

 

 

 

「、、、、よかった、、、、それじゃ、また、、、、仕事、がんばってね、、、」

 

めぐみちゃんはそう言いながら、明るい顔で僕に手を振ると、恥ずかしそうに駅に向かって走って行った

 

 

 

「、、、、、、、????、、、」

 

僕は訳の分からない状態でボーッとしながら、彼女の後姿を見つめていた。

 

「、、、めぐみちゃんどうしたんだろう急に、何でお風呂に言っちゃダメなんだろう?」

 

僕は切実に訴える彼女の顔を思い出しながら首をひねっていた、

 

 

 

 

 

「まあ、いいか、、、、さあ、散歩の続き行くぞ、与太郎、、、」

 

僕はそう言いながら、ヨーゼフのリードを引っ張った、しかしヨーゼフは、さっきとは売ってかわった態度でその場から動こうとはしなかった

 

「おいこら、ヨーゼフ行くぞ、、、、」

 

僕は再びリードを強く引っ張ったが、奴はふてぶてしい顔で僕を見ながらじっとしていた

 

「お前、めぐみちゃんがいなくなったとたん急に態度変えやがったな、、、、、」

 

「来い!!ヨーゼフ!!」

 

僕は大きな声でそう言うと、ふたたび力任せにリードを引っ張った、するとヨーゼフは

 

「ワオン、、、、、、」

 

大きな声で吠えたあと、その巨体をむくっと起こした、

 

と、同時にヨーゼフは突然、僕を無視して全速力で多摩川に向かって走り出したのだ

 

「うわーーーー、何だ急にーーー!!」

 

僕は腕に巻きつけられていたリードを離すことも適わず、ヨーゼフに無理やり引っ張られながら、全力で走らされてしまった

 

 

 

どた、どた、どた、どた、どた、

 

「わーわー、コラーヨーゼフ、とまれーーーーーーとまれーーーーーー」

 

僕の必死のさけびなどまったく無視して、ヨーゼフは全力疾走を続けた

 

「あーーーとまれー、やめれー、あああああああああ」

 

そんな叫びも虚しく、そのまま僕はヨーゼフに拉致されてしまったのだった、、、。

 

続き
お引っ越しのご案内

 

イラストは近日アップします

 


Onegai2

 

 

 

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2008年4月 9日 (水)

第29話 吉宗君って素敵

まさかの恋敵、鬼瓦興業の愛犬ヨーゼフ、通称与太郎のおしっこ攻撃を受けた僕は、犬小屋のわきの水道で身体についたアンモニア臭を洗い流していた

そんな僕の姿を当事者与太郎は、知らん振りで寝転びながら、時折片目を開けてはふてぶてしい顔で眺めていた

「まったく、白々しい顔しやがって、」

僕はぬれたダボシャツをぬいで、頭から冷たい水をかぶりながら、ぶつぶつ呟いていた

 

「吉宗君、タオルと着がえもらってきたよー」

めぐみちゃんがそう言いながら、両手にバスタオルとまっさらなダボシャツをかかえて走りよって来てくれた

「あー、ありがとう、めぐみちゃん」

僕はぬれた髪の毛を手で払いながら彼女の方を振り返った

Hadakayosimune

 「あ、、!?」

めぐみちゃんは上半身裸の僕を見て、はずかしそうに頬を赤く染めながら、もっていたタオルをそっとさしだした。

「あ、、ご、ごめん」

僕はめぐみちゃんから慌ててタオルとダボシャツを受け取ると、大急ぎでぬれた頭と身体を拭いてシャツの袖に腕を通した。

 

「、よ、吉宗くんってもっと細いきゃしゃな身体だと思っていたら、た、たくましいんだね、、、、驚いた、、」

めぐみちゃんはそういいながら真っ赤な顔で僕を見た

「え、、、? あ、中学、高校って剣道部だったからかな、毎朝素振りだけは、欠かさずやってたんだ、、ははは」

僕はダボシャツのボタンをしめながらはずかしそうに笑った

「へえ、剣道部だったんだ、、、すごい」

「すごいって、万年補欠だから、全然すごくなんかないよ、、、で、でも、、」

「でも?」

「うん、でも一つだけ小さな自慢なんだけど、6年間一度も練習を休んだことないんだ、、、それだけが僕のポリシーっていうか誇りだったから、、、ははは」

僕はそういいながら、頭をポリポリかいてめぐみちゃんを見た、 

「一度も?、、、、すごい、すごい、それって大きな自慢だよ、、、」

めぐみちゃんはうれしそうに微笑みながら、手のひらにメモをかく素振りを見せた

「また一つ吉宗くんの、好いところ知っちゃった、、、、へへ」

めぐみちゃんはそう言いいながら、ペロッと可愛い舌をだしながら僕をみつめた、、、

Meguperor  

(か、、、かわいい、、、やっぱりめぐみちゃんは、かわいすぎる、、、)

 

僕は得意のお公家様の笑顔で彼女をぼーっと見つめていた

「や、やだー!また、その面白い顔、、、、吉宗君ってすぐふざけるんだから、、、」

めぐみちゃんは、笑いながら持っていたカバンで僕の顔面を思いっきりぶったたいた

バゴッ!!

鈍い音と共に僕の両鼻から、たらーっと鼻血がながれおちた

 

「あー!ご、ごめんなさい、、、、」

めぐみちゃんは慌ててポケットからティッシュを出すと、一生懸命僕の鼻血を拭いてくれた

愛するめぐみちゃんの愛の一撃、そう思うと不思議とまったく痛みは感じなかった、僕は両鼻にティッシュをつめた間抜けな顔で、頬を染めながらにんまり微笑んでいた、、、

 

そんな僕たちの幸せな光景を、クソ面白くない顔で眺めている奴がいた、そう、それは僕と同じようにめぐみちゃんに恋心を寄せているヨーゼフだった

わん!わん!わん!

与太郎ヨーゼフはさすがはテキヤ犬といったどすの聞いた声で、小屋の中から必死に吼えていた

「あー、そうそう、君の事を忘れてたねヨーゼフ」

めぐみちゃんはヨーゼフを小屋の外に連れ出すと、やさしく頭をなでてあげた

ヨーゼフはさっきまで僕を見てた時とはうって変わった人懐っこい表情でめぐみちゃんの横で幸せそうにお座りをしていた

「吉宗君、小屋の掃除があるんでしょ、、、この子はしばらく遊んでいてあげるから、すませちゃっていいよ」

「でも、めぐみちゃん学校は、」

「実はパパとちょっとあって、少し早く家をでちゃったから、、」

「パパとって、、、、もしかして僕のことで、、?」

めぐみちゃんは少し悲しい顔をしながらヨーゼフを撫でていた

 

「吉宗君は気にしないで、私とパパの問題だから、、、、、それより掃除掃除、手を休めてたら別の恐い人が来るんじゃない」

僕の頭に恐怖の孫の手を持った追島さんの姿が浮かんできた

「そうだ、、、いけない」

僕は慌ててヨーゼフの小屋の掃除にとりかかった

 

僕は一生懸命デッキブラシでヨーゼフの小屋をゴシゴシ磨いていた、そんな僕を見つめながら、めぐみちゃんはうれしそうに話しかけてきた

「吉宗君って、まっすぐで、どんなことにも一生懸命になる人なんだね、、、」

 

「え?どうして急に、、」

「うん、お掃除している姿を見ててそう思ったの、他の人はもっといい加減にやってるのに、吉宗君は隅々まですごい一生懸命だなーと思って、、ふふふ」

めぐみちゃんは、そういいながらニッコリ笑っていた

「なんだか、そう言われると、よろこんでいいのか、悪いのか分からないな、、、、」

僕は恥ずかしそうに頭をかいた

「喜んでいいと思うよ、私、そんな吉宗君のこと、とっても素敵だなーって思うもん、、」

 

「え、、、、、!!」

僕は目を輝かせてめぐみちゃんを見た

「あ、、、!?」

「よ、ヨーゼフ良い子だね、静かにしていて、、、」

めぐみちゃんは自分で言った言葉に急に照れて、顔を真っ赤にしながら、恥ずかしそうにヨーゼフの頭をなでた

 

(素敵、、、めぐみちゃんが、めぐみちゃんが、僕を素敵って、、、、本当の春がきたんだー!)

僕は幸せだった、幸せで幸せで、ルンルンになって、ハゲ虎のことなどすっかり忘れて、心はパタパタ空を飛びながら、犬小屋の掃除に勢を出していた

 

そんな僕を見つめながら、めぐみちゃんは嬉しそうに訪ねてきた 

「吉宗くん、今日はどこのお祭りに仕事に行くの?」

「今日?、確か今日は川崎のお祭りに行くって、銀二さんが言ってたけど、、」

 

「川崎!?」

 

めぐみちゃんは、川崎という言葉を耳にしたとたん、急に顔色を変えて黙りこんでしまった、、、、、

 

「、、、、?、ど、どうしたの、めぐみちゃん、、、、」

「、、、、、、、、、、」

「ねえ、どうしたの急に、めぐみちゃん、、、めぐみちゃん、、、」

「え、、、あ、ごめんなさい、、、、何でもないの、私の勝手な思いこみだから、、、」

「思い込み?」

僕はデッキブラシを握ったまま、めぐみちゃんの急な変化を見つめていた

「本当に何でもないんだから、ごめんね、、、へへへ」

めぐみちゃんはそういって笑いながらも、なぜか不思議な不安の影をのぞかせていた、、、

続き
第30話 めぐみちゃんの願いへ

イラストは近日アップします


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2008年4月 5日 (土)

第28話 与太郎と天使のめぐちゃん

「ヨーゼフどいておくれー、ヨーゼフ」

僕は親父さんの愛犬セントバーナード、ヨーゼフに見事なマウントポジションをとられ、身動きできない状態で必死になって訴えていた

しかしヨーゼフはその巨体を動かそうとせず、口からすさまじい量の唾液を僕の顔にぶっ掛けながらじっとたたずんでいた

 

「お、おねがいだから、ヨーゼフ、どいて、、、、、ヨーゼフ、、、、ヨー、、、、ゼ、、」

僕はその重さに、耐え切れず思わず虫の息になってしまっていた、そんな僕の顔をヨーゼフはべロッと巨大な舌でなめてきた

「ワオッ!?」

僕の顔をひとなめしたヨーゼフは、嬉しそうに顔を持ち上げると、これは美味しいぞ、そういった顔で再び僕を見た

「ヨーゼフ、、ちょっと僕は、、食べものじゃない、、、ヨーゼ、、、、、フ」

僕は必死になってもがいた、しかしがっちりマウントを取られてしまっている僕の身体は身動き一つ出来ない状態だった、、、

 

(あー、まさか始まったばかりの侠客吉宗くんなのに、こんなに早く最終回がおとずれてしまうなんて、、、、、それも僕が親父さんの愛犬に美味しく召し上がられて終わりなんて、、、、)

目の前で美味しそうに僕を見ながら舌なめずりをしている、ヨーゼフを見ながら僕は思った、、、

(いやだーーー、そんなのいやだーーーー、ついにめぐみちゃんとの恋がスタートしたばかりだって言うのに、、、、)

そう思った僕は、必死になって救いの声を発していた、、、、

「た、、、たしゅけてーーー、誰か、たしゅけてーーーー」

力ない声で僕は叫び続けた、しかしその悲痛の叫びもむなしく、助けがやってくる気配はまったくなかった

「たしゅけてーーー、たしゅけてーーーー」

その巨体に押しつぶされた苦しみから、僕の意識はまたしても遠くのほうへ旅立とうとしていた、、、、

 

  

(ここは何処だ、、、?、前に一度来たことがあるような気がする、、、)

僕は見覚えのある、お花畑にいた、

(そうだ、、、ここは確か熊井さんの恐怖から逃げようとした時、僕が入りそうになったところだ、、、、、ああ、ついに僕は来てしまったのか、、、ここに、、、)

僕は一人お花畑で寝そべっていた、そしてふと見ると僕の腕と足にはたくさんの草のつるがからまって僕はそこでも身動きできない状態だった

(何だよこれは、、、)

僕は必死にそのつるを取り除けようともがいたが、がっちり絡まったそのつるから逃れることは出来なかった

 

観念した僕は、綺麗な空を眺めながらボーっと考え事をしていた

(確かここで、めぐみちゃんにそっくりな天使に出会ったんだよなー、、、)

僕はそう思いながらあたりを見渡した、すると遥かかなたからカバンをかかえた天使が飛んでくるのが見えてきた

 

「吉宗くーん、くーんくーん、どうしたのーのーのー

 

「あー!?、君はあのときのめぐみちゃん、、、、」

僕はうれしくなって微笑んだ、、、

天使のめぐみちゃんは、急に優しい声でささやいた

「ヨーゼフ、どきなさい、さいさい、、、」

「さあ、どくのよヨーゼフ、、、さあ、こっちにおいで、おいでおいでおいで、、、」

「あ、、、だめだよ、、、、そんなことをしたら君がヨーゼフに食べられてしまうよ!」

僕は慌てて天使のめぐみちゃんに叫んだ、しかし天使のめぐみちゃんは、僕の制止も聞かずヨーゼフを呼び続けた

「ヨーゼフ、、来なさい、さいさい、、いたずらは駄目よ、だめよだめよ、、、、、」

やさしいめぐみちゃんの天使の声が、心地よくお花畑にこだました

すると突然僕の手足に絡まっていたつるが、するするっと解け始め、気が付くと僕は自由の身になっていた

 

「あ、、ありがとう、き、君が助けてくれたんだね、、、、」

僕は天使のめぐみちゃんを見つめた、

天使のめぐみちゃんは優しく微笑んでいた、そして気が付くと、そのめぐみちゃんの横には静かにじっとしているヨーゼフの姿があった、、、、 

 

「吉宗くん、、、、、吉宗くん、、、、、、」

「、、、?、、、」

「、、大丈夫、吉宗くん、、、、」

「は、、、めぐみちゃん!?、、、」

気が付くと僕の目の前には、天使のめぐみちゃんではなく、本物のめぐみちゃんが心配そうに僕を眺めていた

「あれ、、、ここは、、、?」

僕は慌てて周りを見渡した、するとそこはさっき僕がヨーゼフに襲い掛かられた彼の小屋の中だった、

「驚いたー、うちの玄関をでたとき、たすけてーなんてかすれ声が、こっちのほうで聞こえるから、来て見たら、吉宗君がこの子の下敷きになってるんだもん、、、」

振り返るとめぐみちゃんは嬉しそうに微笑みながら、彼女の横で静かに伏せをしているヨーゼフの頭を撫でていた

「うわ、、、めぐみちゃん、、危ない、、危ない、、、」

僕は慌てて彼女の横にいるヨーゼフを指差した

「、、、え?、、、」

めぐみちゃんは不思議そうに僕の指の先にいるヨーゼフを見た

「もしかして、危ないって、この子のこと?」

「うん、、うん、、、、」

僕は必死にうなずいた、しかしめぐみちゃんはまったく慌てた様子も見せず、微笑みながらヨーゼフの頭を撫でた

「大丈夫よ、吉宗くん、、、この子はとっても賢くて優しい子なんだよ、、」

「ねー、ヨーゼフ」

めぐみちゃんに撫でられながらヨーゼフは嬉しそうにしっぽを振っていた、僕は驚いた顔でめぐみちゃんとヨーゼフを何度も見ていた

 

「そうか、、急に僕が小屋に入ってしまったから悪かったんだね、、、」

僕は笑いながらそう言うと、そっと手を差し出してやさしくヨーゼフに声をかけた

「ほら、おいでヨーゼフ、、、」

するとヨーゼフはのそっと立ち上がると、その巨体をゆすりながら僕に近づいてきた

「ね、、、とっても賢い子でしょ、、、」

「本当だ、、、ごめんなヨーゼフ、さっきは僕が驚かせてしまったんだね、、、」

僕はしゃがんだ状態で、近寄って来たヨーゼフの頭を撫でようとした、と、その時、突然ヨーゼフはその身体をくるっと反転させ僕の前で大きな後ろ足を高く持ち上げた

「!?」

ヨーゼフの高く上げられた足の付け根にある、巨大な突起物から、僕の頭めがけて黄色い生暖かい液体が突如発射された

 

じゃじゃーーーーーーーーーーーーーーーー!!

 

「ぶわーーーー何だーー!?」

「ちょっとヨーゼフやめなさい!!」

相当たまっていたのか、ヨーゼフから発射された大量の液体で、僕は頭から身体までずぶぬれ状態になってしまった

ヨーゼフはその股間から最後の一滴を僕に振り掛けると、まるでライバルを見るような視線を僕に向けながら、のそのそとめぐみちゃんのもとへ戻って、彼女の横で静かに伏せをした。

「、、、、、、、、、、」 

僕はヨーゼフのおしっこまみれの身体で、しずかにめぐみちゃんとヨーゼフを見つめながら固まっていた、

 、

「もう、何てことするの、ヨーゼフ、」

ヨーゼフはめぐみちゃんに怒られて旬としていた、

「ちょっとまっててね、吉宗くん、今タオルもらってくるからね、、」

「、、、、、、、、、、、」

 

「おばちゃーん、大変なのー!!」

めぐみちゃんはそう叫びながら、鬼瓦興業の事務所の中に走っていった

 

僕は呆然としながら、離れたところでじっと伏せをしているヨーゼフを見た

「おい、、、、ヨーゼフ、、、いや与太郎、、、」

ヨーゼフは僕の言葉にめんどくさそうにこっち見た

「お前、僕に何の恨みがあるっていうんだ、、、」

僕は頭と身体からアンモニア臭を漂わせながら、つぶやいた

ヨーゼフはそんな僕をギロッと睨むと、黙ってめぐみちゃんが走り去った方角を愛する人を待ちわびるような目で見つめていた

 

「まさか、与太郎、お前もめぐみちゃんのことを、、、、」

ヨーゼフはその言葉を聞いて、じろりと好戦的な目で僕を見つめた

(こんなところに、僕のライバルがいたとは、、、、)

僕は身体から異臭を発散させながら、じーっとヨーゼフと見詰め合っていたのだった、、、、。

続き
第29話 吉宗君って素敵、、、へ

イラストは近日更新します


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2008年4月 1日 (火)

第27話 ハゲ虎vsめぐみちゃん

鬼瓦興業のお隣、神咲家では、昨日のピストル騒動から冷戦状態が続いていた、神咲虎三、人呼んで閻魔のハゲ虎は、そんな冷戦状態を打開すべく、新聞の影から流し台の前に立つ、めぐみちゃんに猫なで声でそっと話しかけた

「おーい、めぐみー、めぐみちゃんやー、、、、、」

「ふん、、、、」

虎三の猫なで声もむなしく、帰ってきたのはめぐみちゃんの冷めた返事だった

「ふんって、おいパパにそれは無いだろう、、、、なあ、めぐみちゃん、、、」

虎三はひっしに作り笑いを浮かべていた、

「、、、、、、、、、、、」

しかしめぐみちゃんの返事はなかった

「あのー、めぐみちゃん、、今日の朝ごはんは何かなー?」

虎三は、新聞をたたみながら、ダイニングで声をかけた

 

「はい、どうぞ!」

どん!

めぐみちゃんは虎三の前のテーブルに、ビニールがついたままの魚肉ソーセジ一本を無愛想に置くと、さっさと台所から出て行ってしまった

「あ、、ちょっと、めぐ、、、これだけ、、、?」

「おい、めぐみ、、、何を、いつまでも怒ってるんだよ、、、、、」

虎三はソーセージを片手にめぐみちゃんを追いかけた

「怒るにきまってるじゃない、パパがあんなひどいことしたんでしょ、、」

めぐみちゃんは半分うるんだ瞳でハゲ虎を睨んだ

 

「ひどいって、あ、、あの小僧が悪いんだろうが、テキヤ風情の分際で、うちの大切なめぐみにちょっかい出したんだぞ、、、、」

「どうして昔からそうなの、、、私が男の人と仲良くするとすぐに、ひどいことをして、、」

めぐみちゃんは泣きながら、ハゲ虎に食ってかかった

「馬鹿もんが、それはわしが、お前のことを思ってだなー、お前に悪い虫がつかん用に守ってるんだろうが!」

「吉宗君は悪い虫なんかじゃありません!!」

めぐみちゃんは涙を拭きながらプイっと横を向いた

 

「お前は全然わかっとらんのじゃ!あの男だって大人しい顔して一皮向けば、狼なんだ、狼!なんだかんだと言い寄りながら、本当はお前の体が目当てなんだぞー!!」

「いやらしー!、自分がいつも外でいやらしい事ばかり考えているから、人のこともそんな風に見えちゃうんです!」

「いやらしいって、、お前なんてことを、わしは事実を話しとるんじゃ!あの男だって今はまじめな顔しておるが、時期に本性を現すに決まっておる、」

「本性って何よ、本性って、、、」

めぐみちゃんは真剣な顔でハゲトラに食い下がった

 

「それはお前、ことわざでも、朱に交われば赤くなる、って言うだろうが、銀二や鉄のような遊び人の連中とつるんでいて、染まらない訳がないんじゃ、わしは刑事だから、その辺はよーく分かるんじゃ」

「、、、、、、、、」

めぐみちゃんは一瞬だまって心配そうに考え込んでいた

 

「あいつだってそのうち、博打に酒に喧嘩ざた、おまけに女遊びだってするにきまっとるんじゃ、例えは川崎のソープランドにだって行ったりするんだぞ、銀二らといっしょに、、、」

 

「ソ、、、ソープランド!?」

 

「そうだ、ソープランドだ、川崎のソープランド、、、どうだ、分かったか、、、、」

めぐみちゃんは一瞬恐い顔で固まってしまった、

しかし、お祭りで見せたあの情熱のこもった涙顔を思い出して、首をよこに振った

「吉宗君は絶対にソープランドなんて行きません!そんなエッチな人じゃありません!!」

「いや行く、ぜーッたいに行くにきまっとる!」

「行かないったら行きません、吉宗くんはパパ見たいな、スケべで変態親父じゃないんです!!」

 

「へ、、、変態親父、、、!?」

ハゲ虎はその一言で、急に固まってしまった、、、、

 

「父親に向かって、、へ、、、変態おやじ、、、、、」

ハゲ虎は急に目頭を抑えると一目散に仏壇の前に駆け寄り、置いてあった金色のりんを鳴らした

ちーん!!

「母さん、、わしは、めぐみの育て方を間違えてしまったようじゃ、、、、」

「めぐが、めぐが、、わしの事を、変態親父だなんて、変態親父だなんて、、、かあさん、かあさん、、、」

ハゲ虎は仏壇の前で、泣きながら飾られた写真に向かって訴えていた

 

「やめてよー、パパー、いつもそればっかり、、、」

「そんなこといったって、お前がわしのことを変態親父なんていうから、、、、」

「わかりました、言いすぎました、ごめんなさいー!!」

めぐみちゃんは、制服のジャケットをはおりながらl、つっけんどんにそう言った、

ハゲ虎はその言葉を聞いて嬉しそうにつぶやいた

「わかってくれたんじゃな、めぐみ、もう二度とあんな男と話しなんぞするんじゃないぞ、、」

めぐみちゃんは慌てて振り返ると、首を大きく振った

「それとこれとは話が別です!」

「うぐおーーー?!」

「それじゃー、わしよりもあの青二才の方が大切だって言うのかー!そんなこと言って死んだ母さんが聞いたら怒るぞー!!」

「お母さんが生きていたら、絶対に反対しないで私たちのこと応援してくれます!」

 

「私たち、、?応援って、、、、おまえ?」

ハゲ虎はきょとんとした顔でめぐみちゃんの顔を見た、めぐみちゃんはハッとした顔で頬を赤く染めた

「お前、もう付き合ってたのかー、まさかあの小僧と、チューしたんじゃないだろうなー!?」

「チューなんてしてません、それにまだ付き合ってるわけじゃないけど、、、」

めぐみちゃんは言葉を詰まらせながら、ぽーっと何かを考え込んでいた、そして昨日おまつりで吉宗が叫んだ愛の言葉を思い出していた

めぐみちゅわん、うぐえ、僕は、僕は君にどんなに悲しい秘密があろうとも、君が好きだーー!!君を好きになることで、どんな辛い未来があったてかまうもんか、僕は君が好きだったら、好きなんだーーー!)

めぐみちゃんは、ぽーっと頬を赤くしながら吉宗の言葉をかみしめて微笑んでいた

 

(決してドラマみたいなカッコイイ言葉ではなかったけど、あんなにハートのいっぱい詰まった愛の告白なんて、はじめてだったなー、、、、)

めぐみちゃんは手を頬にあてながら、遠くを見つめて固まっていた

 

「お、、、おい、、おいどうしたんだ、、、めぐみ、、、、」

ハゲ虎はそんなめぐみちゃんの様子に慌てて、近寄っては顔の前で手をばたばたしたり、めぐみちゃんの心を呼び戻そうとしていた

「おい、、、めぐみ、、めぐや、、、、、」

 

「吉宗くん、、、、、、

めぐみちゃんは頬に手をあてながら無意識につぶやいてしまった

「は、、、!?」

めぐみちゃんが気がついた時、目の前にはその一言を聞いて驚きのあまり口をポカンとあけてきょとんとした目で彼女のことを見ている、虎三の顔が間近にあったのだった。

「あ、、、、、、、、!?、」

めぐみちゃんは、慌てて近くにあったカバンを手にかかえた

「あのクソガキー、ここまでめぐみの心を、、、、むむむむ」

「許さんー!絶対に許さんぞー!」

ハゲ虎は床をバンバン蹴飛ばしながら大声で怒鳴り続けた

「許さんって、私だったもう子供じゃないんだから!絶対に私たち二人の中は、パパなんかに邪魔させないからね!」

めぐみちゃんはそういい返すと、玄関で慌てて靴をはいて外へ走って行った

「あーめぐみーーー!!」

ハゲ虎はそんなめぐみちゃんを、呼びとめた、しかしめぐみちゃんはそのまま走りさってしまった、

「めぐ、、、、めぐみ、、、、、」

ハゲ虎はそうつぶやきながら、その場に崩れ落ちた、そして再び仏壇に向くと、めぐみちゃんのお母さんの写真に泣きながら訴えた

「母さん、、、、母さん、、、めぐみが、わしの大切な、めぐみが、、、うううう」

ハゲ虎は泣きながら仏壇の写真に語り続けた、、、、そしてしばらく下を向いて泣き崩れたあと、ふっと顔をあげると、すごい鬼の形相で玄関を睨み据えた、、、、

「おのれ、、、、あの吉宗とかぬかすクソガキがーーー、絶対にただじゃおかんからな~!」

虎三は、まさに怒りの閻魔大王と化したすさまじい顔で、唇をかみ締めていたのだった。

  

 

めぐみちゃんとハゲ虎が激しいバトルを繰り広げていたころ、僕は、まるでムーミンのように腫上がったお尻をかかえて、犬小屋に向かってとぼとぼ歩いてた

なぜ僕がこんな姿になってしまったか?

それは前回のお話を読んでくださった方には分かると思いますが、なんと僕は、テキヤさんの守り神、神農さんの頭を照れた拍子にバシバシとシバキまくってしまったのだった。

運悪くその姿を鬼瓦興業の鬼軍曹、追島さんに見つかった僕は、100孫の手の刑を執行され、哀れこんなムーミンちゃんになってしまったのだ。。

 

「いたた、、いたたたー」

僕は片手に水とブラシの入ったバケツを持ち、もう一方の手では、ひりひりするお尻を押さえながら、やっとの思いで鬼瓦興業倉庫脇の犬小屋まで辿り着いた。

「おーい、与太郎くん、、、掃除に来たぞー」

そういいながら小屋の前に立った僕は、その小屋の広さに呆然とした、

約三メートル四方の鉄の檻の中には、さらに大きな部屋がひとつ置かれていて、その中に与太郎と呼ばれる親父さんの愛犬が隠れているのか、あたりは不気味に静まり返っていた

「で、、でかい小屋だなー」

僕はふっと追島さんから犬小屋の掃除と、朝の散歩を言いつけられた時のことを思い出していた、、、、、

 

「掃除が終わったら、新入り、お前は与太郎の小屋の掃除だ、それが終わったらやつを連れて多摩川まで散歩に行くんだぞ!!」

追島さんの言葉に一瞬、銀二さんは青い顔をしてたずねた

「追島の兄貴、、、与太の散歩って、こいつ一人でですか?」

「あたりめーだろが、お前らこれから川崎の仕事(バイ)の準備で忙しいだろうが、犬の散歩ごときに二人も三人もいるか、、、」

「、、、、、、、」

銀二さんと鉄は、青い顔をしながら僕を見た

「あ、、、あの僕昔から動物大好きですから、、、」

僕のその答えに、追島さんはニヤッといやらしい笑顔を浮かべた

「親父さんの大切な愛犬だからな、粗相のないよう大事に扱うんだぞ、、、」

「はい!!」

僕は明るく返事を返すと、銀二さんと鉄の顔を見た しかしどういうわけか二人の顔には明らかに僕の恐ろしい未来を予知するかの様な、影が隠れていた、

 

「、、、、さっきの銀二さんたちの顔、何だったんだろう、、、、」

僕は首をかしげながら、小屋の入り口の鍵を空けようとしゃがんだ、そしてそこにはられた表札をみて思わず噴出してしまった

『 ヨーゼフのお家 』

「なんだこれ、、、あ、そうか、、」

「みんなが与太郎とか与太とか言っているからそれが名前だと思っていたけど、ヨーゼフのよで、与太郎って言ってるんだははは、、」

僕はそういいながら嬉しそうに微笑んだ、

 

「でもヨーゼフってどこかで聞いた名前だけど、なんだっけな、、、フランダースンの犬はパトラッシュだったけど、、、うーん、、、」

僕はヨーゼフという優しそうな名前を見てすっかり安心しきっていた、そして不用意に小屋の鍵をあけると

「おーい、ヨーゼフ、お散歩に連れて行ってあげるよー」

そういいながら小屋の中に入っていった、そして僕が小屋の中のもう一つの大きな部屋に近づいた瞬間、中から突然巨大な怪物が僕に襲い掛かってきたのだった、、、

「ぐおあーーーー!!」

「わーーーー!?」

怪物はまるで、総合格闘技のマウントポジションのように、僕の身体の上にその巨大な毛むくじゃらな身体を覆いかぶせてきた

僕はその重圧に押されながら、息が出来ず遠のいていく意識の中で、ヨーゼフという名前の犬がアルプスの少女ハイジに登場していたセントバーナードだったことを思い出した、、

「ぐえ、、くるちーー、くるちーー、どいてー、ヨーゼフ、、、、、」

僕は虫の息になりながら、僕の上でマウントポジションをとっている巨大な怪物をかいま見た、、、

そこにはまさしく ヨーゼフ といった、今どき図鑑でしか見ることのない、2メートル近いセントバーナードが、目を血走らせながら僕に襲い掛かっていたのだった、、、

続き
第28話 与太郎と天使のめぐちゃんへ

イラストは後日更新します


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2008年3月29日 (土)

第26話 吉宗くん三下修行

関東のテキヤ一家、鬼瓦興業へ就職して3日目の朝、僕はなれない雑巾がけにせっせと励んでいた、僕の隣には、どういう訳か僕に心酔しきって、弟分と化してしまった金髪の鉄、そして一見こわもてだが、とてもやさしい銀二さんが、一緒に雑巾がけをしていた

「こらー!お前ら、気合入れて拭けよー気合入れてー!!」

鬼瓦興業の鬼軍曹、追島さんが片手に伝家の宝刀、高尾山の刻印入り孫の手を振り回しながら怒鳴り散らしていた

Oisanikari

僕は、そのゴリラ男追島さんに怯えながら、必死になって机の雑巾がけをしていた

「コラー新入りー、心が入ってねーぞ、心がー!」

追島さんはそう怒鳴ると、もっていた孫の手で僕のお尻をひと叩きしてきた

「ひえーーー!」

 

「ひえーじゃねー!ひえーじゃ、、、さっきから何べんも言ってるだろーが、心こめて拭くんだよー、心こめてー!」

「は、はい、、、」

僕は力いっぱい親父さんの机を拭いた

「力いれりゃいいってもんじゃねーんだ、この野郎、心だ心ー!」

追島さんは再び怒鳴りながら僕のお尻をその大きな足で蹴り飛ばした、、、、

「痛ーーー、すいません!!」

 

そんな姿を遠めに見ながら銀二さんが鉄にささやいた、、、、

「何だか荒れてるなー追島の兄貴、、、、あいつ何かしでかしたのか?」

「さあ、、夕べ部屋で何かあったんすかね、、、、」

二人は雑巾をしぼりながら横目で僕をみていた

追島さんはそんな二人を見ると、持っていた孫の手を振るまわして怒鳴り飛ばした 

「何べちゃくちゃしゃべってやがんだー、朝飯までにまだまだやることはたんまりあるんだからなー!」

「はい!」

銀二さんと鉄は慌てて返事をかえすと、せっせとソファーの雑巾がけをはじめた、追島さんはしばらく銀二さんたちを見ていたが、再び恐い顔で僕を睨みながら怒鳴ってきた

「いいかこら新入り、お前みたいな三下相手に、俺のような立派な、お兄いさんが直接指導してやってんだ、感謝しろよー感謝ー!」

「は、、はい!」

僕は大声で返事しながら机の上をせっせと磨いた、追島さんはそんな僕の姿を間近で、目をぎらぎらさせながら眺めていた、僕は緊張のあまり生きた心地がせず、ただ一生懸命机を拭きつづけていた

Soujio

「いいか新入りー、物には心がある!雑巾がけってのは、一つ一つの物に対して、ありがてーっていう感謝の心をこめてやらせてもらう、それが大切なんだー、」

「は、、、はい!」

 

「こらー銀二ー、鉄ー、お前らもそのこと忘れんじゃねーぞ!!」

「はい、、」「、、、はい、、」

追島さんはそれからしばらくの間、孫の手を片手に僕達の掃除姿を監督していたが、親父さんの呼び出しをうけて、後のことを銀二さんにたくして事務所から出て行った。

銀二さんは事務所のドアをじーっと見つめながら雑巾がけをしていたが、追島さんが完全にいなくなったのを確認すると、バケツに雑巾を掘り込んで、だらっとソファーに腰掛けた

 

「はーい、休憩、休憩ー、鬼のいねえ間に一服だー」

そういいながら銀二さんは胸からタバコを取り出し火をつけた

「吉宗ー、お前も休め休めー」

「え、、でも追島さんが、、、、」

「固いこと言ってねーで、いいから休めよ、今日は夜から川崎の仕事(バイ)が入ってんだぞ、朝早くから気合入れすぎてたんじゃ一日もたねえっての、、、」

銀二さんは、タバコをふーっとふかしながら笑った

 

僕は事務所の入り口をちらっと確認して、ソファーの前にある河童ような置物の横に腰をおろして、おそるおそりその姿をながめた

木彫りのその置物は、こんもりと盛り上がったハゲ頭にとんがった口、葉っぱの洋服をまとって手には稲穂をもちながら、すさまじい形相でこっちを見つめていた  

「銀二さん、前から気になってたんですけど、この河童みたいなの何ですか?」

「馬鹿、河童なんて言っちゃだめだよお前、これは神農さんっていって、俺たちテキヤの守り神だぞ、」

銀二さんはソファーにだらっと腰を下ろしながら眠そうに答えた

 

「えー、これが守り神?、、、、」

僕は神農さんという置物をまじまじと眺めた、しかしどう見てもそれは神様というよりも、葉っぱの洋服をまとった河童の化け物にしか見れなかった。

「どう見ても河童ですよねーこれ、、、」

「馬鹿、そんなこと追島の兄貴の前で、間違っても言うなよ、兄貴は熱烈な神農さんの崇拝者だから、また恐怖の孫の手が飛んでくるからな」

銀二さんはそういいながら、事務所の入り口をチェックした

 

「まったく追島の兄貴ときたら、朝から気合はいりまくっちまって、馬力があり過ぎなんだよな、いい加減にして貰いてえぜ、こっちは朝までこれと、これしまくって眠てえってのによー」

銀二さんは小指をつきたてながら、腰を振って見せた

 

「あの、これってまたあの女の子ですか、、、?」

僕は初日にあった茶髪の子を思い出しながらたずねた

「バーカ、あんな青くせえ女なんぞと朝までやってられるかっての、昨夜は駅まえのスナックの子でな、いやー色っぽい、いい女だったなー、、乳なんかこんなでかくてよー、、」

銀二さんは手のひらで大きな胸を表現しながら、鼻の下を伸ばしてにやけていた

 

僕は銀二さんのそんな話を聞いているうちに、今朝方見た夢の中の色っぽいめぐみちゃんを思い出してしまった。

吉宗君、ちゅーして、、、て、めぐみちゃん、、可愛かったなー  )

Powanpowwan  

「おい、、おい吉宗、、、、」

「え、、、?」

「何、急ににやけながら、ぼーっとしてんだよ、おまけにまたチンポおっ立てて、、」

「え、、?、、あ、、、?、」

僕は真っ赤になりながら慌てて股間を手でかくした

「相変わらず元気いいなーお前、、、ははは、さては俺の話聞いて、めぐちゃんとエロいことするの考えてたんだろー、」

 

「、、、、、!?」

心の中をずばり言い当てられて、僕はその場で固まってしまった

   

「図星だな、、、、、ははは」

銀二さんはいたずらな笑顔で僕を指さした

 

「しかし昨日は驚いたな~、まさか電光石火の速技でめぐちゃんに愛の告白しちまうんだからよ、、、俺に負けず劣らず、お前もすみにおえけねーなー、はははは」

銀二さんはタバコにふかしながら、一瞬微笑んだが、何かを思い出したのか、ふっと真剣な顔にもどって僕を見た

 

「ただ、恐ろしいのは、ハゲ虎の旦那だな、、、おまえこれから大変だぞー”””」

 

「え、、、、、!?」

 

僕はその言葉で、忘れかけていたハゲ虎とのピストル騒動を思い出して青ざめてしまった。

「えって、、、大切な一人娘にちょっかい出された上に、公衆の面前であれだけの赤っ恥かかされたんだぞ、昨日は運よく親父さんと若頭が助けてくれたけど、このままお前、ただで済むわけねーだろ、、、、」

「や、、やっぱり、、、、、」

僕の頭の中でハゲ虎の恐ろしい顔が、どんどんふくらみ始めた、

 

「でも、めぐみちゃん、可愛いからなー、お前が惚れるのも分かるぜ、、、」

「、、、、ははは、」

僕は頭をポリポリ掻きながら照れ笑いを浮かべた、それと同時に今度は頭の中で、めぐみちゃんの澄み切った笑顔がよみがえってきた、そしてその笑顔のめぐみちゃんが心の中の僕にそっとささやいた

 

(私ね吉宗くんを見た瞬間、ふっと風が動くのを感じたの、)

(吉宗君、あなたが私の未来を変えてくれる人なんじゃないかって、、、)

 

それは、昨日のめぐみちゃんの言葉だった、僕は目をとじてその言葉をかみ締めているうちに、ハゲ虎の恐怖を忘れて、すっかり幸せな気分に浸りはじめていた、そして僕はぼそっとつぶやいた、

 

「めぐみちゃん僕は、僕はめぐみちゃんの未来を変える風になるよ、、、、」

 

「何の風になるの?」

 

「え、、!?」 

「めぐみさんの変わりに風邪ひくっすか、、、さすが兄貴、、、男っすねー、」

「どわーー、しまったー!!」

気が付くと目の前には銀二さんと鉄がきょとんとした顔で僕を見ていた、幸せ気分に浸り過ぎた僕は彼らがいることを忘れて、うっかり恥ずかしい言葉を口ずさんでしまったのだった

「わーーー!わーーー!はずかしー、はずかしー!」

僕は動揺を紛らわすため、隣に立っていた神農さんの頭をポンポンたたきながら、照れ笑いを浮かべていた

 

「おい、、、馬鹿、、吉宗、、、吉宗ー!」

「え、、、、?」

気が付くとソファーに深く腰掛けていたはずの銀二さんが、急に雑巾をしぼりながら、あわてた顔でぼくに目配せをしていた

「え?え?」

僕はきょとんとした顔で、銀二さんの視線の先に目をやった

 

「うぐあーーーー!?」

そこには鬼の形相の追島さんが孫の手をしごきながら僕を睨みすえながら立っていたのだった

続き
第27話 ハゲ虎Vsめぐみちゃんへ

イラストは後日更新します^^

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2008年3月24日 (月)

第25話、愛のモーニングキッス

「吉宗君、お願いチューして、、、、」

僕の胸の中でバスタオル姿のめぐみちゃんが潤んだ瞳でささやいた

「め、、、、めぐみちゃん、、、そんないきなり、、、、ま、まだ早すぎるよ、、、」

「愛に早いも遅いも関係ない、吉宗君お願いチューして、、、、」

めぐみちゃんは、そういいながらバスタオルの中に隠れる豊かな胸を僕にすり寄せてきた、

Chuusite

「だめだって、、そんなセクシーなかっこで、近寄られたんじゃ、僕の理性が、、、、」

「お願い、、チューして、、、、

「あ、、、、!」

僕の鼻からタラーっと一筋の鼻血が垂れ落ちた、、、

「ほ、、、本気なんだね、、、、それなら僕も男だ、、、、、めぐみちゃん、、、、

僕は心臓をバクバクさせながらそっと目をとじると、彼女の愛に答えるように、口をたこのようにキューッと突き出した

めぐみちゃんは潤んだ瞳をそっととじると、つけていたハスタオルをはらっと床に落とし、静かにその可愛い唇を僕の唇にかぶせてきた、、、 

ぶちゅーーーーー! 

めぐみちゃんの唇はほんのり湿っていて、とても柔らかかった

僕は幸せだった、思いもよらぬテキヤ稼業への就職という悲劇から3日目の朝、僕は幸せの絶頂にいた、甘い口ずけを交わしているときの彼女の美しい顔が見たい、そう思った僕はそっと薄目を開けて見た

ところが何処をどう見てしまったのか、目の前の彼女の美しい顔には目も鼻も消えて無くなっていた 

「あれ?」 

不思議に思った僕は大きく目を見開いた

やはりそこには目も鼻も無く、ただ小さなピンクの唇だけがちょこんと存在している、まるで印のついた肌色のあんまんといった、不思議な姿のめぐみちゃんの顔があったのだった 

「うわーーーーーーーーめ、めぐみちゃんーーー!?」

僕は両手でその肌色のあんまんと化しためぐみちゃんをつかむと、変わり果てた彼女に向かって必死に叫んだ

「めぐみちゃんー!!めぐみちゃんー、どうしたんだー、めぐみちゃん!!」

僕の悲痛な叫びに応えるかのように肌色のあんまんの中の彼女のピンクの唇は一瞬、きゅっと広がり、僕に対して不思議な声を発してきた

ぶおぶうぅぅぉぉ!!

そんな彼女の奇妙な声と共に僕の顔に生暖かい悪臭が襲い掛かってきた 

「ぐおあーーーー何ダー!!」

僕は慌てて彼女の顔から自分の顔を遠ざけた

「、、、、、ん!?」

僕は呆然としながら、目の前のあんまんと化した彼女を見つめた、するとそのあんまんの顔は見る見るうちにその形を代え始めていた

「え?なに?なんだーーーーー!?」 

そして気が付くと、そこには、巨大なむき出しのお尻が、小さなピンクの穴を覗かせて僕の前に存在していたのだった 

「わー!?めぐみちゃんが、めぐみちゃんが、お尻にー、わーわー!!」

僕は泣きながらお尻に変えられてしまっためぐみちゃんの顔をつかんで絶叫した 

「めぐみちゃーん、めぐみちゃーーーん、何でこんな醜い姿にーーー」

 

「、、、、な、、、、何が醜い姿だ、、、、、、」 

「え、、、?」

突然僕の耳に聞き覚えのある声が入ってきた、、

僕は、はっと我に返って、自分が叫びながら握り締めているお尻の先を見た

「、、!?」 

なんとそこには、僕にすっぽんぽんのお尻を握られて、寝ぼけながらも恥ずかしそうに、こっちを見ているゴリラ男追島さんの姿があったのだった

Oiketu  

「人のケツ握り締めて、何やってんだつうんだ、この野郎、、、、、、、」 

「う、、、うわあーーーーー!、何でめぐみちゃんが追島さんにーーーーー!」 

「何を訳の分からんこと抜かしてやがるんだーこのタコー!!」

追島さんの強烈なケリが僕の顔面にヒットした、僕は壁際までぶっ飛んで、そこで始めて周りの状況に気が付いた、 

そこはなんと鬼瓦興業の寮の中だった、そして僕がめぐみちゃんの顔と思って握り締めていたものは、半ケツを出して寝ていた寮長追島さんの巨大なお尻だったのだ 

「この野郎、何考えてやがるんだ、朝っぱらから人のケツつかんで大声で訳の分からんこと叫びやがって」

追島さんは恥ずかしそうにパンツをずりあげながら僕を怒鳴りつけた 

「お、、、追島さん?、、、、それじゃ、、今のは夢、、、、夢だったのか、、、」

「よ、、、良かった、、、それじゃめぐみちゃんがお尻に変わってしまったんじゃなかったんですね、、、」

僕はじっとりかいた脂汗をぬぐいながら、一人ホッとした笑顔でつぶやいた、

しかし、だんだん目が覚めていくにつれて、僕の記憶の中で、めぐみちゃんのしっとり潤った、あのやわらかい唇の感触がよみがえり始めてきた、、、、 

(、、、、、あれ、それじゃ、!?、、、、、)

僕は無言で口びるを押さえながら、目の前に立っている追島さんのお尻を見つめた 

僕の頭の中にむき出しになった追島さんの巨大なお尻とその真ん中にあった小さなピンクの唇のような物体がよみがえってきた、、、 

「そ、それじゃ、あれは、、、、、、」 

僕の額に数本の青筋が、たらーっと姿をあらわした、

Osiri  

「あれは、、、あれは、、、めぐみちゃんじゃなくて、あれは、、、」

僕は自分の唇を押さえたまま、ショックのあまりその場に固まってしまっていた 

追島さんはズボンを履きながらそんな僕の顔をじろじろ不思議そうに首をかしげて眺めていた

「な、、何だお前、人のケツじろじろ見やがって、、、、」 

「あ!?、、、い、、、いや、、あの、べ、別に、、、」

僕はこみ上げてくる吐き気を抑えながら、慌てて首を横にぶるぶると振った、追島さんはそんな僕の様子を見て、まるでやばいものでも見るように眺めていたが、ふっと思い出したように時計を見た

 

「おっとやべえ、、、こんな時間か、、、」

そういうとさっと、紫のダボシャツをその筋骨隆々の身体にまといながら僕に怒鳴った 

「こらー、新入り、何時までボーっとしてんだ、さっさと起きて仕事だ仕事ー、」 

「あ、、、ハイ」 

僕は、そう叫ぶと慌てて自分と追島さんの布団をたたんで、タンスの中に押し込んだ、そしてパジャマからユニフォームのダボシャツに着替えると、慌てて洗面所に走った

こうして僕のテキヤ稼業就職三日目のスタートは、追島さんのお尻への熱い接吻で幕を明けてしまった

一年の系は元旦にあり、一日の始まりはさわやかな朝にあり、、、、そんなさわやかな朝とは、まるでかけ離れた一日の幕開け、それはやはり僕にとって波乱万丈の幕開けを意味する不吉なはじまりだった。。。。

続き
第26話 吉宗くん三下修行へ

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2008年3月21日 (金)

第24話 龍虎対決

憧れのめぐみちゃんとの恋が成就したその日に、不幸にも僕の人生を終結させる最大のピンチが襲い掛かかろうとは、、、、

「もう、、だめだ、、、、」

怒りがピークに達し、一言そう呟いたハゲ虎は、胸の中から38口径の銀色に輝く鉄の物体をを取り出した

「、、ぴ、、ぴ、、ピストル!?、、」

一瞬にして僕の思考回路は恐怖で停止状態となってしまった

 

「どけ、、、めぐみ、、、、、」

ハゲ虎は、不気味な声でめぐみちゃんに呟いた

めぐみちゃんは僕の表情から、異変を察知すると、恐る恐る後ろを振り返った 

「!?」

そこには無言でピストルの銃口を、僕に合わせているハゲ虎の姿があったのだ

 

「ぱ、、、、パパー、何してるのー!?」

めぐみちゃんは大慌てで、叫ぶと慌てて僕とハゲ虎の間をその体でさえぎった

 

「ど、、、、どけーめぐみー!!その小僧、射殺したるんだー、どけー!!」

ハゲ虎は血走った目でそう叫んだ

「どかないわよー!あ、あぶないからそんなものしまってよー!」

めぐみちゃんは大慌てでさけんでした、

 

人間は恐怖のピークに達すると、体から血の気が完全に失せてしまうのか、僕は青い顔を通り越して、まっ白いひな人形のような顔で金縛り状態にあっていた

「この小僧がー、テキヤ風情のチンピラの分際で、うちの大切な娘をたぶらかしよって、、、どけ、めぐみー!」

「吉宗くんはたぶらかしたんじゃない!真剣に心を打ち明けてくれたんだよー!、パパがなんて言おうと絶対にどかないからー!」

めぐみちゃんは、僕をかばいながら、必死になってハゲ虎に叫んだ、

僕は恐怖で成すすべもなく、二人の様子を見つめていた、、、 

 

と、そんなピンチの最中、聞き覚えのある大きな声が境内に響いてきた

「おーい、なんだー、この騒ぎはー」

僕はやっとの思いでその声の方を見た、

そこには義理と呼ばれる知り合いの葬儀から、戻ったばかりの親父さんが、黒服姿で立っていた

Oyaji

(お、、、、親父さん、、、、親父さん、、、、、)

僕は必死になって親父さんに助けを求めようとしたが、恐怖で声を出すことができなかった、そこへめぐみちゃんが、泣きながら叫んだ

「おじさんー、助けてパパが、吉宗くんのことを、、、、」

「パパ、、、、?」

親父さんは、めぐみちゃんの言葉を聞いて、ハゲ虎の方を見た

 

「何だ、誰かと思えば虎三じゃねえか、、、、、あらら、みつかっちゃったのか、めぐみちゃん、ははは」

ハゲ虎は僕に銃口を向けたまま、親父さんの方に顔だけ向けて怒りをあらわにした

「やい鬼辰ー!」

「、、、、、ん?」

「貴様、またうちのめぐみを、やくざな仕事にさそいやがったなー、この野郎!」

親父さんは平然とした顔で、笑いながらハゲ虎に答えた

「さそって何が悪い、それにめぐちゃんがバイトしてくれると、売上が伸びるからなー、固いこというな、固いこと、はははは」

親父さんは笑いながら扇子をパタパタさせて、今度はめぐみちゃんの方を見た

「めぐみちゃんだって、もうバイトの一つもしたって良い年ごろだろうが、なー、めぐみちゃん」

そう言いながら親父さんはめぐみちゃんに微笑んだ、

めぐみちゃんは親父さんにむかって、うんうんと一生懸命うなずいた

「鬼辰ー、バイトが悪いなんて言ってるんじゃねえー!、てめえのところみたいな、やくざな仕事をすることが問題なんだー、バカ野郎!」

 

「まったく昔から堅い男だなーお前は、そんな事だから禿げるんだ、、、」

「はげ、、、、!この野郎、人が気にしていることを、、、」

ハゲ虎はむっとした顔で、親父さんに振り返った

「うわっ!?」

おやじさんはそこで初めてハゲ虎の手にあるピストルに気がついた

「何だお前、そんな物騒なものチャカつかせてやがって、危ないからしまえ、こらー!!」

「理由はお前の所のチンピラに聞け!このクソガキが、こともあろうにうちのめぐみに、ちょっかい出しやがったんだ!」

ハゲ虎はそう言いながら思い出したように再び僕に銃口を向けた

 

「ちょっかい?吉宗がか、、、?」

親父さんは驚いた顔で僕を見つめた

 

「おじさん、違います!、、、吉宗くんは真剣に私のことを好きだって、愛してるって言ってくれたんです!」

めぐみちゃんは涙を流しながら僕の腕をつかんで、親父さんに訴えた

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「何ー、こいつが愛してるってーーーー!?」

親父さんの驚きで目をぱちくりしながら再び僕を見つめた、

 

同時にあたりににいた的屋の人たちから、驚きの声が起こりはじめた 

「閻魔のハゲ虎の娘に愛してるっていったのか、あの兄ちゃんは、、」

「おとなしい顔して大した根性してやがるなー、、、、、」

そんなテキヤの人たちの声を嬉しそうに聞いた鉄が、大声で叫んだ

「この不死身の鉄さまが、兄貴と認めた男ですよー、あの一条吉宗って男は!」

 

「俺との勝負の時も、一歩も引かなかったからな、あいつは、、、、一条吉宗ってのか」

鉄の後ろでスキンヘッドの熊井さんが呟いた

 

「一条、吉宗か、、、、、」

「一条吉宗、、、、」

「一条吉宗、、」

ガラの悪いあたりの人たちの間で、知らぬ間に僕の名前がとびかっていた、、、

僕は思いかけないことで、その筋の世界で名前を轟かせてしまっていたのだった、、、

 

そんな中、冷静な目をした、鬼瓦興業の若頭、高倉さんが、腕を組んで見ていた追島さんにささやいた

「やばいなー、ハゲ虎の旦那、、、、」

「そうっすね、若頭、、、」

追島さんはそう返事を返しながらあたり見渡した、そこにはこの白昼の事件におびえる群衆の顔があった

「たとえどんな理由にせよ、一般大衆の前で鉄砲(チャカ)なんぞ、ちらつかせちまったんすからね、捜査四課の鬼刑事、閻魔のハゲ虎も終わりっすね、、、」

追島さんは笑いながら高倉さんを見つめた、しかし高倉さんは、眉間にしわを寄せながら何かをじっと考え込んでいた

 

「旦那には日ごろ恨みこそあるが、めぐみちゃんの親父さんだからな、、、、」

「それじゃ、若頭、、?」 

「それにハゲ虎と親父さんの関係もあることだ、、、、ここは何とかせなならんだろ、」、

高倉さんは冷静な目で、ハゲ虎を見つめていたが、急に顔を真っ赤にして吹き出して笑った、、、

「ぷ、、、ぷうーーーーー!!それにしてもあのおっさん、、、、なんてかっこ、、、、」

高倉さんにつられて追島さんも、こらえきれず笑ってしまっていた

 

 

そんな高倉さんたちの心配をよそに、ハゲ虎は怒りに満ちた顔で僕に銃口を向けながら親父さんを睨み据えていた、

親父さんは、全く動じず冷静な顔で、僕とめぐみちゃんを見ながらつぶやいた

「ほう、、、、ただのおとなしい兄ちゃんと思っていた若人が、めぐちゃんに愛の告白とは、、、これは驚いたもんだ、、、」

親父さんは笑いながら手にしていた扇子を開くとパタパタ仰いでいた

 

「笑いごとじゃねー、鬼辰ー!、てめえんところのチンピラが、とんでもねえ不祥事おこしたんだぞ、こらー」

ハゲ虎は目を血走らせながら親父さんに食ってかかった、しかし親父さんはまったくあわてた様子を見せず静かにハゲ虎にささやいた

 

「不祥事を起こしちまってるのは、お前の方だろうが、冷静にまわりを見てみろ、、、」

親父さんは小声でハゲ虎にささやきながら、持っていた扇子で周りにいるギャラリーを指した、そこには恐怖で怯えた顔で境内の物陰にかくれている、お祭り客の姿があったのだ

 

「う!?」

ハゲ虎はそこではじめて、めぐみちゃんのことで冷静さを失った結果の失態に気がついた

 

「懲戒免職じゃ、すまねえぞ、、、お前、、、」

親父さんはハゲ虎だけに聞こえるくらいの小さな声で眉間にしわを寄せながらそうささやいた、 

「現職刑事、白昼のお祭りでピストル騒ぎ、、、、てな見出しで新聞も一面トップだ、、、逮捕まであるだろうな、、」

親父さんは笑いながらつぶやいた、

 

「パパが逮捕、、、!?」

めぐみちゃんも驚いて目を丸くしていた

 

「うぐ、、、、、、!」 

冷静さを取り戻したハゲ虎はピストルを持ったまま固まっていた、

 

そんなハゲ虎に対して今度は笑いながら親父さんが声をかけた、、、、

「ところで虎三、、、お前なんでそんなかっこしてるんだ?、、、、、」

親父さんはそう言いながら、我慢していた笑いを抑えきれず、ぶーっと噴き出して、大声で腹を抱えて笑いだした、、、

 

「、、、、?何だー?何がおかしいんだ鬼辰ー?」

ハゲ虎は訳の解らない顔で、親父さんの笑い顔に怒りをあらわにしていた

親父さんはお腹を押さえながら、ハゲ虎の股間を指さした、

 

「何!?、、、!?」 

気がつくとハゲ虎は、僕にズボンを下ろされたままのフルチン姿で、ピストルを持って叫んでいたのだった、

 

「どわーーー!?しまったーーーー!!」

ハゲ虎は真っ赤になって股間を抑えた、、、

 

「おーい、いたぞーーーーーー!」

そんな僕たちのもとに大きな声が聞こえてきた、、、、

振り返るとそこには、高倉さんと追島さんがマスクに白衣姿のドクターといった井出たちで、走り寄ってきていた、、、

Aniki_2 

 「まったく、病院を抜け出してどこへ行ってたかと思ったら、こんなお祭りに来ていたんだね、虎三じいさん、、、、」

追島さんはそういいながら、ハゲ虎の腕をつかんだ、

 

「すごいおもちゃだね、、、、さてはそこの、くじ引きであたったんだね、、、よかったねー虎三じいさん、大好きな、太陽にほえろ ごっこが出来たんだね、、」

高倉さんは近くにあった、くじ引きの露店に飾ってある、「一等賞、モデルガン」と書かれたはり紙を指さしながら、ハゲ虎の手からピストルを奪い取ると、ハゲ虎のスーツを広げて胸のホルダーにそっと収めた

「あ~、あ~!まったく人前で大事なものだしちゃって、まったくこまったじいさんだ、、、さあ、いっしょに、病院に帰ろうねー、」

追島さんはそう言いながらハゲ虎の体をかかえあげた、

「何しやがるコラー、人をもうろく爺さんみたいにー、この野郎はなせー、」

ハゲ虎の抵抗もさすがに追島さんの快力にはかなわなかった、ハゲ虎はそのまま成すすべもなく神社の外まで連れ出されてしまった

 

「いやー、皆様お騒がせしましたー、」

高倉さんは、周りの人たちにそう言いながら叫ぶと、マスクの中から親父さんに目配せをした、そんな高倉さんに対して、親父さんは軽く「うん」とうなずいて見せた

 

「た、高倉さんありがとうございます、、、、、」

めぐみちゃんは、そっと高倉さんに声をかけると、僕を振り返った

「ごめんね、、、吉宗くん、、私のためにこんな怖い目にあわせてしまって、、、、」

Namida

めぐみちゃんは目に涙を浮かべながら、悲しそうな顔でそうささやくと、親父さんに頭を下げて、高倉さんと一緒に僕の前から走り去った、、、、 

「、、、、、」 

僕はそんなめぐみちゃんの後ろ姿を、ボー然と見つめていた、、、

 

ドン!ドン!ドン!

遠くから太鼓の音が響きはじめた、

「おー、宮だしだぞー、」

誰かのそんな叫び声とともに、あたりにいた人たちは、ざわめきながら散っていった 

僕は一人ポツンと、石畳の上にすわりこんでいた

 

「おい若人、、、」

そんな僕に親父さんがそっと声をかけてきた

 

「お、、、親父しゃん、、、うぐうぐうーーーーー」

僕は親父さんの顔を見たとたん、今までの張りつめた緊張から解放されたのか、声を出して泣きだしてしまった

そんな僕に親父さんは静かにつぶやいた

 

「まさか、お前がめぐみちゃんに愛の告白をなー、、、」

「、、、、、、、」

僕は恥ずかしそうに頭をかきながら、涙顔でうなずいた、親父さんは真顔になって僕を見た

「ただ、一つだけ聞かせてもらうが、おまえ遊びのつもりじゃねーだろうな、、、、」 

僕は親父さんのその言葉に慌てて首を振った、、、

親父さんはそんな僕の目を今までとは打って変わった、迫力のある真剣な目で見つめると、嬉しそうに笑いながら、僕の背中を叩いた

「お前の気持はわかった、、、!、」

「、、、、、」

 

「だがな、好きな女をものにするには、命がけの根性が必要だ、、、まあ、俺もうちの母ちゃんと一緒になるときは苦労したもんだが、、、ははは、」

親父さんはそう言いながら、遠くを見つめて笑っていた、

 

「根性、、、、ですか、、、」

 

僕はそんな親父さんを見つめながら、つぶやいた

 

「おう、根性だ、、、だが、吉宗、お前が惚れた女は、今ので分かったとおり、並の根性だけじゃ物にはできねえぞ、、、、」

親父さんは、そう言うと澄んだ目で、僕を見た

 

「お、、、、親父さん、、、、」

僕はいつのまにか、そんな親父さんの懐の深いあたたかい目が大好きになっていた

そしてその親父さんの目を見ていると、僕の心には不思議な勇気が湧いてくるのだった

 

「男になれ、、、吉宗、、、男になってあのバカ親父をねじ伏せて見ろ、、、」

親父さんはそうつぶやくと、僕の肩をやさしくポンと叩いて、去って行った

 

(男になれ、、、、、、)

人生で初めて言われた、そんな言葉を、僕はじーっとかみしめていた、、、、

そして静かに目を閉じると、別れぎわに見せためぐみちゃんの、涙を浮かべた悲しい顔がよみがえってきた、、、

「めぐみちゃん、、、、、、、」 

「、、男になる、、、、、」

 

僕はそう言いながら立ち上がった 

「僕は、男になる、、、、!!」

「、、、、男になる、、、、、、!!」 

親父さんの背中を見つめながら、僕は何度も何度もそう呟いていたのだった

続き
第25話 愛のモーニングキッスへ

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2008年3月19日 (水)

第23話 めぐみちゃんやめて!

  

「パパ、、、閻魔のハゲ虎がパパ、、、、」

僕はあまりの驚きに、石畳にぶつけた鼻血まみれの顔で、茫然とたちつくしていた

何とめぐみちゃんの正体は、無実の罪で指名手配にあっている悲しい美少女でなく、鬼刑事、閻魔の虎三の娘だったのだ、

 

「そんな、まさか、だって、、、、」

僕はあまりにもギャップのありすぎる、ハゲ虎とめぐみちゃんを、交互に眺めていた

 

「あー、そうか、吉宗君知らなかったんだね、実はこのうるさいおじさんが私のパパなの、、、、」

めぐみちゃんはそう言いながら、ハゲ虎を指さした

 

「うるさいおじさん!?」

 

「このバカ者ー、父親に向かって、うるさいおじさんとはなんじゃー、うるさいおじさんとはー!!」

ハゲ虎は顔を真っ赤にして怒りをあらわにした、めぐみちゃんは、そんなハゲ虎に対してフンと横を向くと、僕の目の前でそっとしゃがみこんだ

そしてポケットからかわいいハンカチを取り出すと、そっと僕のぼたぼた流れおちる鼻血を拭いてくれた

 

「ひどい怪我、、、ごめんね、吉宗くん、パパのおかげで、こんな目にあわせてしまって、て、、、」

「あ、、めぐみちゃん、、ハンカチ、血がついちゃうよ、、」

「いいの、、、ハンカチなんかより吉宗くんの方が大切なんだから、、、、、」

「え、、、、、、!!」

めぐみちゃんは、自分で言って恥ずかしくなったのか、顔を真っ赤にしながら、可愛い舌をぺろっと出して微笑んだ

 

「め、、、めぐみちゃん、、、、」

僕は興奮から止まりかけた鼻血を、ふたたびぼたぼたたらしながら、めぐみちゃんを見つめた

「あー、もう、また鼻血が出てきちゃたじゃない、、、、」

めぐみちゃんはそう言うと、再び僕の鼻を拭いてくれた

 

僕は幸せだった、、、、、

 

しかし、僕は幸せのあまり、大切なことを忘れていた 

そう、それは、僕たちの光景を、間近ですさまじい怒りに満ちた顔で閻魔のハゲ虎、、、めぐみちゃんのパパが眺めていたのだった

 

「離れろ、、、、、、」 

ハゲ虎は腹の底から絞り出すような、恐ろしいまるで怨念のような、だみ声で僕たちに呟いた

 

「フン!」

めぐみちゃんはハゲ虎のそんな言葉を無視すると、僕の腕に手をまわした

Suikinano

「ぐおあーーーーー!」

ハゲ虎は驚きとともに、丸い顔を膨張させながら怒りをあらわにした

僕はそんなハゲ虎の恐ろしいい形相に、背筋が凍る思いだった

 

「あ、、、あのめぐみちゃん、、、お、お父様が見てるから、こういうことは、、、ははは、、、」

 

めぐみちゃんは、僕の腕をにぎりながら、ぷうっと頬を膨らませた

「えー、なんでー、かまわないじゃん、パパなんか関係ないんだから、、、」

そこには今までとは打って変わった、まるでだだっこのようなめぐみちゃんがいた

 

僕は、困った顔でハゲ虎の方をチラッと見た、

 

そこには、今度は熱気球のように顔を膨張させながら、さらにすさまじい形相で僕を睨んでいるハゲ虎が立っていた

 

「ひぃ~ぃぃぃぃ!」

僕はその恐ろしさに、金縛り状態にあいながら、必死にめぐみちゃんに訴えた

 

「め、、、めぐみちゃん、、、お父様が、、お父様が、、、まずい、これはまずいよ、、、ははは」

「えー!!ひどい、、、、さっきは、私にどんな秘密があっても、辛いことがあっても、好きだって言ってくれたじゃない、、、あれはウソだったの?」

めぐみちゃんは潤んだ瞳で僕を見つめると、両腕で僕の腕にしがみつき、体をすり寄せてきた 

(あーちょと、そんなこと、、、、、)

僕はめぐみちゃんの後ろで、彼女の言葉に驚きとショックのあまり奇妙な踊りを踊っているハゲ虎を見て、震えがとまらなくなっていた、

 

めぐみちゃんはそんなハゲ虎の怒りの火に油をそそぐかのように、僕に続けた

「あれは、やっぱりウソだったの、、、?」

「い、、、、いや、、、あれは、うそじゃない、うそじゃない、、、、」

僕はめぐみちゃんを見つめてそう言いながら、ふたたびハゲ虎に目をやった、するとそこにはさっきの踊りから一転して、冷めきった氷のような目線で僕を見ているハゲ虎のすがたがあった

そしてハゲ虎は一言 

「もう、、、、ダメだ、、、、、」

ぼそっとそう呟くと、胸の中に無言で手を入れた

 

「え、、、、?」

僕はその瞬間嫌ーな予感と、背中に走る寒気をかんじた、、、

 

そして、その数秒後、僕の嫌ーな予感は見事的中した

 

「もーーーう、ダメだ、、、、、」

ハゲ虎は再びそう言うと、胸の中から、さっとその手を取り出した、すると彼の手には38口径の銀色に輝くピストルがしっかりと握られていたのだった。。。。

続き
第24話 竜虎対決へ

イラストカットは近日公開します^^

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2008年3月16日 (日)

第22話 吉宗くん偶然の秘策

関東のテキヤ一家、鬼瓦興業へ就職して二日目、僕はなんと感情の高まりから、憧れのめぐみちゃんに愛の告白をしてしまったのだった

僕の熱い心が伝わったのか、めぐみちゃんは明るい笑顔で僕に最高の言葉をプレゼントしてくれた

 

「私、人を好きなっちゃいけないっていうあの言葉、取り消します。。。」

それはめぐみちゃんが僕の熱い思いを受け入れてくれたという証の言葉だった

しかし、そんな思いを引き裂くように、僕達の前にあのボーリング玉男、閻魔のハゲ虎が姿をあらわしたのだ

 

「何が、良いんだ?、、、ん、小僧?」

ハゲ虎は憎々しい表情を浮かべながら、僕たちに近づいてきた

「あ、、、、、あわわ、」

僕は驚きのあまり言葉をうしなってしまった

Toratinodoroki_2 

 

「それにしても、お前さん、単純っていうか、嘘がつけない分かりやすい男だなー、、、、俺の顔を見ていきなり、ここに隠れてますって、その面で教えてくれるんだからな、、、」

ハゲ虎はそう言いながら僕を押しのけると、めぐみちゃんに近づいて彼女の腕をつかんだ

「さあ、一緒に来るんだ、、、、」

ハゲ虎はそう言いながら、めぐみちゃんを三寸の中から引きずり出そうとした

「いやー、絶対にいやー!!」

めぐみちゃんは、青ざめた顔で、ハゲ虎に握られた手を引きはなそうと頑張っていた

 

(め、めぐみちゃんが、、、、めぐみちゃんが、、、、)

 

「いいから来るんだー!」

「いやー、放してってばー」

ハゲ虎から必死で逃れようと悲しく訴えるめぐみちゃんの姿を見た僕の心は、熱く燃え上がっていた

(めぐみちゃんを守らなければ、、、、、守らなければ、、)

 

「その手を放せー!めぐみちゃんは、無実だーーーーーーーー!」

 

気がついた時僕は大声でそう叫びながら、ハゲ虎に飛びかかっていた

「うわあああああああああああああああ!!」

僕は夢中でめぐみちゃんからハゲ虎を引き離すと、必死にハゲ虎にしがみつきながら、めぐみちゃんに叫んでいた

「めぐんみちゃん、逃げろーーー、早く逃げるんだーーー」

「この小僧!何しやがる放せー、放せーこらー!!」

ハゲ虎は真っ赤な顔で怒りながら、僕の頭を何度も殴りつけてきた、僕はボコボコに殴られながらも必死にハゲ虎にしがみ付きながら、めぐみちゃに訴え続けた

 

「早くー、ここは僕に任せて早く逃げるんだー!」

「よ、、、吉宗くん、、、」

めぐみちゃんは僕の命がけの訴えにも関わらず、その場から離れようとしなかった

 

「何やってるんだー早く逃げないと逮捕されちゃうんだよー、ここは僕に任せて逃げるんだー!」

「、、、、逮捕?」

めぐみちゃんは、急にキョトンとした顔になって僕を見ながらその場に立ちすくんでいた

 

(め、、、めぐみちゃん、、、こんな急場に直面しながら、僕のことを心配しているのか?)

僕はハゲ虎を必死に抑えながら、その場に立ち尽くしているめぐみちゃんを見てそう思った

「めぐみちゃん、僕のことは良いから、逃げてくれーーー!」

僕が再びそう叫んだのと同時に、ハゲ虎の気合いのこもった大声が鳴り響いた

おりああああああああああああ!!」

「うわ!!」

同時に僕のからだはふっと空高く舞い上がっていた

ハゲ虎は僕の腕をその両手でかかえると、見事な切れ味の一本背負いで、僕の体を宙に浮かせていたのだ

 

「うわわわわーーーー!!」

「吉宗くんー!!」

めぐみちゃんが心配する声もむなしく僕の体はすさまじい勢いで、露店(さんずん)に叩きつけられていた

グワシャーーーーーン!!

崩れ落ちる三寸の音とともに僕の頭と背中に激痛が走った

ハゲ虎の強烈な一本背負いをくらった僕は、ぐしゃぐしゃに崩れた三寸の中、意識をもうろうとさせていた、、、、

 

「吉宗くん!!」

めぐみちゃんの僕を心配して叫ぶ声が、かすかに聞こえていた、、、、

しかし僕は動くことができなかった

 

「この小僧が、、、、」

ハゲ虎はスーツをはたきながら僕を睨むと、今度はめぐみちゃんに向きなおり、再び恐ろし形相で彼女に近づいていった

 

(め、、、、めぐみ、、ちゃん、、、、)

僕はぐしゃぐしゃになった三寸の中でもうろうとしながらめぐみちゃんを見つめていた

 

「さあ、もう観念して来るんだー!」

ハゲ虎はそう言うと再びめぐみちゃんの腕を鷲づかみして、彼女を三寸から引きづり出した

「痛い、放してー放してったらー!」

「やかましい、いいから来い!」

ハゲ虎は抵抗するめぐみちゃんを怒鳴りながら、強引に腕を引っ張っていた

 

「行くからー一緒に行くから、放してー、」

めぐみちゃんはそう言いながら、心配そうに僕の方を見た

「吉宗くん、、、吉宗くん、大丈夫、、、大丈夫、、、」

めぐみちゃんは、必死になって僕を心配していた

 

(めぐみちゃん、、、君が、こんなに大変なときだって言うのに、僕のことを心配して、、、、、)

僕は彼女を見つめながら感動の炎をちらちらと燃え上がらせていた

 

「いいから来るんだー!」

ハゲ虎は非情な顔でめぐみちゃんを連れ去ろうとしていた、

「吉宗くん、、、ごめんね、、私のせいでごめんね、、、、」

めぐみちゃんの泣き顔が僕の目に映しだされた、その瞬間僕の心でちらちら燃えていた炎が、今度はごうごうと赤く大きく広がり始めた

 

(めぐみちゃんを守らなければ、、、、守らなければ、、、、、、)

僕は心の中で何度も叫び続けた、

(守らなければ、、、、、めぐみちゃんを守らなければ、、、、)

 

気がつくと僕はボロボロの三寸の中から、再び立ち上がっていた

 

「まてー、ハゲ虎ーー!!」

僕は無意識のうちに、大声でそう叫ぶと、ハゲ虎に向かって走りだしていた

 

「何ー!?」

ハゲ虎が僕の突然の突進に驚いておもわず声をだした

 

「めぐみちゃんは無実だーーーーーーーー!!」

僕はそう叫びながらハゲ虎に向かい両手を広げて思いっきりタックルを仕掛けようとした

しかし、ハゲ虎まであとわずかという半歩手前で、僕は散乱していた水あめの缶に足をつまずかせてしまった

ガコー!!

「うわーー!?」

僕はその拍子にバランスを崩しながら、必死に両手で何かをつかんだ、

しかしむなしくも僕はあと半歩及ばず、ハゲ虎の目の前で地べたに向かって勢いよく崩れ落ちた

ぐしゃーーー!!

「ぎゃーーーー!」

鈍い音と僕の奇声が神社に響き渡った、、、

 

気がつくと僕は勢いよく倒れた拍子に顔面を見事石畳にぐっちゃりぶつけて、気絶してしまったのだった、、、、

 

しーん、、、、

 

それから、しばしの間、あたりは静まり返っていた

 

ハゲ虎は気絶している僕を見て、

「なんて馬鹿な奴だ、まったく、、、、」

そうつぶやくとめぐみちゃんの方を振り返った

「暴れたって無駄だからな、さあ、行くぞー!!」

ハゲ虎はそう言いながらめぐみちゃんの腕をつかんだ、しかしめぐみちゃんは今度は暴れるどころか、ポカンと口を大きく開いたままある一点を見つめて、じっと固まっていた

 

「、、、、?なんだ、どうした?」

ハゲ虎は、今度は自分たちを取り巻く群衆の変化に目を移した、

 

「ん?なんじゃ、、、、?」

見るとそこには騒ぎ聞いて駆け付けた、銀二さんや鉄、それに縁日に来たたくさんの人たちが、みんな揃って、めぐみちゃんと同じ、ある一点をじっと見つめてたたずんでいた

 

「、、、、、???」

ハゲ虎は首をかしげながら、めぐみちゃんとギャラリーが見つめる一点に目をやった

 

「ど、、、どわあーーーーー!?なんじゃーーーーーー!!」

ハゲ虎は真っ赤になって飛び上がった 

何とハゲ虎がそこに見たものは、下半身すっぽんぽんで、大事な一物を、見事衆目の前にさらしている、自分自身の姿だったのだ

Toratin

 

「なんじゃこりゃーーーーーーーーーーー!!」

ハゲ虎は大慌てで股間を隠しながら足元を見た

そこには両手でハゲ虎のズボンとパンツをしっかり握りなら気絶している、僕の姿があったのだった、、、、

何と僕がバランスを崩した瞬間必死につかんだものは、ハゲ虎のズボンとその中のパンツで、倒れる拍子に僕はそれらも一緒にずり降ろしてしまったのだった

 

ハゲ虎は真っ赤になってめぐみちゃんを見た、するとめぐみちゃんはぷーっと噴き出して涙を流しながら笑い崩れてしまった

 

同時にその光景を見つめていたギャラリーからも爆笑と拍手が鳴り響いた

 

「、、、さすがは兄貴だー、閻魔のハゲ虎を、こんなえぐい秘策で打ち破るとはー!」

鉄のその言葉に観衆はさらにどっと湧き上がった、

 

「ぐ、、ぐおーー!!」

ハゲ虎は恥ずかしさと動揺をかくしきれず、おもわず下で寝ている僕を怒鳴り飛ばながらガンガン殴りつけてきた

「このガキャー、何ちゅうことをさらすんじゃーー、」

 

ハゲ虎に殴られた痛みで僕は目を覚ました、そして目の前でぶざまな姿で怒りをあらわにしているハゲ虎の姿に驚いて声を張り上げた

 

「わー、何でそんなかっこしてんですかーー!?」

 

「なんでってお前のせいだーお前のー!」

ハゲ虎は片手で自分のチンチンを抑えながら、僕の頭をふたたび殴りつけた

 

ガツン!!

「痛ーーー!!」

「人に恥をかかせやがってー、この小僧がー、小僧がー、小僧がー!!」

ハゲ虎はそう言いながら、僕を何発も拳で殴りつけてきた

「いたー!、ぐえー!あたー!」

 

「もうやめてーーーーー!」

そこへ悲鳴のような大きな声が聞こえてきた

 

ハゲ虎は振り上げた拳を僕の頭上にとめたまま、後ろを振り返った、そして僕も頭にたくさんのこぶを作りながら、その声の方向を見つめた

するとそこには、笑いすぎて涙をながしている、めぐみちゃんの姿があったのだった、

 

そしてめぐみちゃんは、腕をぐっと組んで、キリッとした怖い顔でハゲ虎を見ると、今度は大声でハゲ虎をしかりつけた

 

「吉宗くんは、わざとやった訳じゃないんだから、もうやめてよ、!」 

 

「わざとじゃないってー、お前、わしは、こんな姿にさせられたんだぞー」

ハゲ虎は、恥ずかしそうに股間を抑えながら、めぐみちゃんに弁解をしていた

 

「こんな姿って、もともと私のアルバイトの邪魔するから悪いんじゃない!それもあんな風に強引に連れ去ろうとしてー!」

「なんじゃー、連れ去るって当たり前じゃろうがー、前々からこんなバイトは行かんって注意しとったじゃろーが、ばかものー」

 

めぐみちゃんとハゲ虎の激しいバトルを聞いているうちに僕の頭は、パニック状態に陥り始めていた

Punpun

 

「?なんで?何で指名手配のめぐみちゃんが、こんな風に親しく刑事とケンカしてるの???」

僕は小声でつぶやきながら、何度も首をかしげていた、 

そんなさなか、めぐみちゃんは驚きの一言をハゲ虎に向けて放ったのだ 

「今日という今日は我慢できない!私はパパのおもちゃじゃないんだから!!」

「、、、、、、、、?」

僕はその言葉の中に登場したカタカナのふた文字を耳にして目が点になってしまった

「、、、、パ、、、、、、、パ、、、?」

「、、、、パ、、、パ、、、、?」

「、、、、パパ~!?」

僕はそう叫びながらめぐみちゃんとハゲ虎を交互に見つめ、その場でおじぞうさんのように固まってしまったのだった

続き
第23話 めぐみちゃんやめて、、、へ

イラストは後日更新します^^

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